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菅原由勢のクロスはプレミアリーグ屈指の正確性 サウサンプトンが降格するなら迷わず移籍をオススメする (3ページ目)

  • 粕谷秀樹●取材・文 text by Kasuya Hideki

【プレミアリーグ内で移籍するなら...】

 今シーズン限りでサウサンプトンがチャンピオンシップ(実質2部)に降格した場合、菅原はプレミアリーグにこだわるべきだ。右足の精度は多くのクラブが欲するレベルであり、複数のオファーが舞い込むに違いない。

 オランダ代表のジョエル・フェルトマンが33歳になったブライトンは、右サイドバックに新たな人材を求めている。ニューカッスルも移籍先の選択肢のひとつに加えていいだろう。ベテランのキーラン・トリッピアーはおそらく今シーズン限りで退団する。有望株ティノ・リヴラメントとのレギュラー争いも刺激的だ。

 古豪ウェストハムも菅原のプレースタイルに適している。新監督のグレアム・ポッターがポゼッションスタイルを追求しているからだ。対人に強いアーロン・ワン=ビサカはボール扱いに難があるため、ポッター監督が足もとの技術に優れた菅原に白羽の矢を立てるかもしれない。

 そしてもうひとつ、オススメしたいチームはボーンマスだ。

 プレー強度はプレミアリーグ屈指の高さを誇り、アーセナルのミケル・アルテタ監督やマンチェスター・Cのジョゼップ・グアルディオラ監督が「最もやりにくいチームのひとつ」と警戒するクセモノである。

 今シーズンはマンチェスターの両巨頭とアーセナル、トッテナムを破り、先日のチェルシー戦でも引き分けている。ハイプレスとカウンタープレスに磨きがかかり、21節終了時点で8位。直近9試合は5勝4分無敗。ビッグネームを擁さずしての好成績に、ボーンマスを率いるアンドニ・イラオラ監督の評価は日増しに高まっている。

 現在、右サイドバックの一番手はジェームズ・ヒル、二番手はルイス・クック、そのあとに負傷欠場中のアダム・スミス、フリアン・アラウホが続く。一見、人材は十分に映るが、クックは本来MFのレギュラーだ。ヒルとスミスもこれといった決め手に欠ける。アラウホはハムストリングの故障を抱えてフル稼働は難しい。イラオラ監督のレーダーに、すでに菅原は捉えられているかもしれない。

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