久保建英をレアル・ソシエダのご意見番が称賛 「あとはこの戦いをタフに続けられるか」 (2ページ目)
【久保に最も近い過去の名選手は?】
厳しいが、正論と言えるだろう。常勝クラブで活躍するような選手は、週2の試合で平然とベストプレーを見せる。その点、ベティス戦の久保はヨーロッパリーグの強敵アヤックス戦に続いての活躍で、賞賛に値した。
「私が言うまでもなく、久保は高いレベルの選手になっている。どんな相手に対しても脅威になれる。あとは、その戦いをタフに続けられるか。彼は自らをコントロールするだけのインテリジェンスがあるはずだ」
エチャリは言うが、キーワードは「ディテール」だという。
「タケのプレーにはディテールがある。たとえば、プレー中に何度も首を振っていて、観察する習慣が身についている。それは優秀な選手のベース。タケはすでに多くのデータを蓄積している。そのおかげで、相手の裏をかくことができる。たとえ抑え込まれたように見えても、プレーをキャンセルして別の選択もできる。それは何気ない違いかもしれないが、その細部でトップレベルでは周りと差がつく」
だからこそ、サイドバックとの駆け引きで、ことごとく相手を凌駕できるのだという。
「相手のタイミングをずらす、というのはまさにディテールの勝利と言える。タケは敵に次のプレーを読ませない。あるいは読ませても、次に裏をかくようなプレーを繰り出せるのが特徴と言える。スピード、技術、ビジョンがミックスしたプレーヤーで、ひとつのフェイントでプレーを変化させられる」
そう語るエチャリは、過去のラ・レアルで最もディテールに優れた選手を久保に重ねていた。
「過去のラ・レアルの選手では、チキ(アイトール・ベギリスタイン。1997-99は浦和レッズでプレー)がタケのキャラクターに一番近い。チキはクレバーで、テンポを生み出しながらサイドを支配できた。ラ・レアルで活躍したあと、移籍先のバルセロナでさらに才能を開花させて(ドリームチームの一員に)、攻撃重視の布陣でアドバンテージが最大限に生かされていた」
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