プレミアリーグで日本人FWは成功できないのか 開花が期待される23歳以下の本格派ストライカー4人 (2ページ目)
【来年1月の移籍市場で動く可能性も】
また、今シーズンのプレミアリーグで8得点のブライアン・ムベウモ(ブレントフォード)は176cm、同僚で7得点を挙げているヨアヌ・ウィサも176cmと上背には恵まれていない。1シーズンふたケタ得点が約束できるソン・フンミン(トッテナム)も183cm。超大型ではない。
こうした事実をふまえると、決して大柄ではない日本人ストライカーがプレミアリーグで活躍できる可能性は十二分にある。胸が躍るじゃないか。
では、ストライカーとしての特殊能力の開花が期待できる23歳以下の選手を探っていこう。
ブレンビーの鈴木唯人(23歳/175cm)はすでに日本代表だ。センターフォワードの一番手を上田綺世(フェイエノールト)とするのなら、小川航基(NEC)とともに二番手を争う存在。今シーズンは17試合6ゴール。所属するブレンビーでも監督、同僚の信頼を集めている。
彼のストロングポイントは、マーカーを無力にする絶妙のファーストタッチ、スピード豊かなドリブル突破、そして厳しいチャージにも屈しない強靭なフィジカルだ。特に頑健な肉体にはヨーロッパの列強も注目しており、この夏には移籍がささやかれもした。
「あまりにもアンフェアな額だった。ユイトを甘く見るな」
ブレンビーのディレクターを務めるカールステン・イェンセンもオファーを認めつつ、決して安売りしない覚悟でもあることを明らかにしている。
いずれにせよ、移籍市場のレイダーが鈴木を捉えた。デンマークリーグよりもレベルの高い戦場に身を投じれば、先述したストロングポイントが牙をむく可能性は大きくなる。移籍市場が再開する来年1月に適正価格のオファーが届いた場合、積極的に耳を傾けるべきだ。
ボルシアMGの福田師王(20歳)は、178cmと長身ではないものの、天性のジャンプ力を利した高い打点のヘディングがストロングポイントだ。3年前、英国の有力紙『ガーディアン』がネクストジェネレーションのひとりに選んだことでも、そのポテンシャルがうかがい知れる。
福田のようにヘディングが強みのアタッカーが成長すると、日本代表の強化に直結する。ここ数年、前線のストロングヘッダーを欠いているだけに、彼の成長が待ち遠しい。名門ボルシアMGで研鑽を積む20歳の若者が、日本サッカーの行方を握るかもしれない。
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