伊東純也、期待される日本代表復帰は「まだわからない」 今はフランスで結果を出し続けるのみ (2ページ目)

  • 了戒美子●取材・文 text by Ryokai Yoshiko

【伊東は不慣れな1トップで「らしさ」出せず】

 結果的にコネが退場したスタッド・ランスは、残り80分ほどを10人で戦うことになった。

 前半は守勢にまわり、じっと耐えて0-0のまま折り返すかに思えた。しかし、試合中断のため30分以上も追加されたアディショナルタイムの前半75分、コーナーキックの流れからバフォデ・ディアキテが左足で蹴り込み、リールに先制を許してしまう。

「めっちゃきつかった。なんとか粘っていたんですけど、セットプレーで1本やられてしまった......。最後の最後で失点。ただ、チャンスも作れていなかったので、10人になってからの戦い方もあったんじゃないかとも思います」

 伊東は前半終了間際の失点を悔やみつつ、攻めきれなかった自分たちの戦い方も反省した。

 10人になったランスは4-4-1システムに変更し、伊東を1トップに置いた。だが、チームとして慣れないことでもあったため、ゴールまでの形を作ることができず、伊東のシュート数も2本に終わった。

「監督は『前半はがんばって守備をして、後半は攻撃にフォーカスしてワンチャンスを狙おう』と話していた。攻撃のところでうまくボールを受けてチャンスを作れればよかったですけど、ちょっと難しかったですね。裏に抜けてのワンチャンスとか、何回かミスったところもあったし」

 1トップでのプレーについて伊東は苦笑いで話しつつ、センターバックを背負った形では「らしさ」を見せることは難しかったようだ。

 一方、中村は72分に退いた。10人になったことで、中村はフォワード的な動きではなく中盤としてのプレーを求められ、仕掛けよりもつなぐことを意識するように言われたという。

「ゲームを組み立てるミッドフィルダー的な役割を求められて、なかなかゴールに迫るチャンスがなかった」

 伊東と同じく、中村も持ち味を発揮できたとは言いがたい試合になってしまった。

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