中村俊輔もプレーした「セルティック・パーク」現在は5人の日本人が所属~欧州スタジアムガイド~ (3ページ目)
なお1931年、国内最大のライバルであるレンジャーズとのダービー「オールド・ファーム」で、GKジョン・トムソンが勇敢に相手のFWの両足に飛び込んだが、首の骨が折れて帰らぬ人となってしまった......。それ以来、ゴールポストにはトムソンの亡霊が出るという伝説がある。なお観客数の最高記録は1938年に行なわれた「オールド・ファーム」で、92000人を記録している。
セルティックと言えば「ナカ」こと元日本代表MF中村俊輔が在籍したことで、日本でよく知られるようになった。中村はイタリア・レッジーナで3年間プレーした後、2005年から4シーズン、セルティックに在籍し最初のシーズンから国内2冠に貢献した。
さらに2006年9月、チャンピオンズリーグに出場し、イングランドの強豪マンチェスター・ユナイテッドと対戦し、中村はアウェーだけでなく、ホームのセルティック・パークでも左足のフリーキックで得点し、セルティック初の決勝トーナメント進出に大きく貢献した。このシーズンはリーグ戦連覇にも寄与し、中村はスコットランドの年間最優秀選手、記者による最優秀選手賞などアワードを総なめしている。
その後もセルティックには元日本代表の水野晃樹(現いわてグルージャ盛岡)、井手口陽介(現ヴィッセル神戸)が在籍した。現在はFW古橋亨梧、前田大然、MF旗手怜央、DF岩田智輝、DF小林友希と5人の日本人選手が在籍し躍動しており、日本人選手にとって縁の深いスタジアムのひとつと言えよう。
2017年2月、クラブはスタジアムのメインスタンドとロンドン・ロードの間にある土地にホテルとミュージアムの開発計画を発表。2020年7月に修正計画が提出され、まだ具体的な着工プランはないという。いずれにせよセルティック・パークは今後もますます多くのサポーターを魅了する「パラダイス」であり続ける。
著者プロフィール
斉藤健仁 (さいとう・けんじ)
スポーツライター。 1975年4月27日生まれ、千葉県柏市育ち。2000年からラグビーとサッカーを中心に取材・執筆。ラグビーW杯は2003年から5回連続取材中。主な著書に『ラグビー『観戦力』が高まる』『世界のサッカーエンブレム完全解読ブック』など多数。
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