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中村俊輔もプレーした「セルティック・パーク」現在は5人の日本人が所属~欧州スタジアムガイド~

  • 斉藤健仁●取材・文 text by Saito Kenji

欧州サッカースタジアムガイド2024-2025
第6回 セルティック・パーク(Celtic Park)

 ロンドンのウェンブリー・スタジアム、マンチェスターのオールド・トラッフォード、ミラノのジュゼッペ・メアッツァ、バルセロナのカンプ・ノウ、パリのスタッド・ドゥ・フランス......欧州にはサッカーの名勝負が繰り広げられたスタジアムが数多く存在する。それぞれのスタジアムは単に異なった形状をしているだけでなく、その街の人々が集まり形成された文化が色濃く反映されている。そんなスタジアムの歴史を紐解き、サッカー観戦のネタに、そして海外旅行の際にはぜひ足を運んでもらいたい。連載第6回はセルティック・パーク(スコットランド)。

「パラダイス」と呼ばれるセルティック・パーク photo by ロイター/アフロ「パラダイス」と呼ばれるセルティック・パーク photo by ロイター/アフロこの記事に関連する写真を見る

 8月はヨーロッパの各地で24-25シーズンのシーズンが開幕。スコットランドでは8月3日からスコティッシュ・プレミアシップが始まった。

 今回は昨シーズン、3連覇を果たして最多の通算54度目のタイトルを獲得したスコットランドの強豪セルティックのホームスタジアムである「セルティック・パーク」を紹介したい。なお8月4日にホームで行なわれた開幕戦でセルティックはキルマーノックを4―0で下し、11日のアウェーでのハイバーニアン戦でも2―0で退けて2連勝と今シーズンも好スタートを切っている。

 スコットランドはグレートブリテン島の3分の1を占める、イギリスを構成する「ネーション」のひとつで、英語とスコットランド・ゲール語が公用語。FIFA(国際サッカー連盟)ができる1904年の前から、イギリス4協会(イングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランド)は独自の活動をしており、ラグビー同様、サッカーも独自の代表チームを編成していることでよく知られている。

 スコットランド南西部に位置し、人口63万人のスコットランド最大の都市グラスゴーを本拠地とするセルティックは、アイルランドの国旗同様、カトリックを意味する「緑」と平和を象徴する「白」がクラブカラーとなっている。緑と白のボーダーのユニフォームが特徴的で、そこから「フープス(The Hoops=輪っか)」という愛称を持っている。

 クラブはカトリック教会のセント・メアリー教区の後援により、ライバルであるレンジャーズより15年遅く1887年に誕生。「セルティック」という名とエンブレムの十字架に見立てた四つ葉のクローバーは、この地域に多く住んでいたカトリック教徒であるアイルランド人のルーツを表わしている。

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著者プロフィール

  • 斉藤健仁

    斉藤健仁 (さいとう・けんじ)

    スポーツライター。 1975年4月27日生まれ、千葉県柏市育ち。2000年からラグビーとサッカーを中心に取材・執筆。ラグビーW杯は2003年から5回連続取材中。主な著書に『ラグビー『観戦力』が高まる』『世界のサッカーエンブレム完全解読ブック』など多数。

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