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「バルセロナの神童」「レアル入りする17歳ブラジル人」...次世代のサッカーシーンを席巻する10代選手 (3ページ目)

  • 中山 淳●文 text by Nakayama Atsushi

【17歳のブラジル人FWは来季レアル・マドリードへ】

 ベンフィカのジョアン・ネヴィスも、昨シーズンにデビューして今シーズンにブレイクした19歳のボランチだ。

 1年前に250万ユーロ(約4億1000万円)だった市場価格も、現在は4500万ユーロ(約73億7000万円)に急上昇。ザイール=エメリよりひと足早く、昨年10月のユーロ予選(ボスニア・ヘルツェゴビナ戦)でポルトガル代表デビューも飾っており、順調にいけば、今夏のユーロ2024のメンバーにも選ばれるはずだ。

 マルセイユとのヨーロッパリーグ準々決勝第1戦でもハイレベルなパフォーマンスを披露したジョアン・ネヴィスは、身長174cmと大きくはないが、卓越した戦術眼で相手の攻撃の芽を摘み、高いボール奪取能力を誇る。加えて、ボールを奪ったあとのパス供給が秀逸で、状況判断に優れた攻撃参加も持ち味だ。ほぼ完成されたMFと言っていい。

 すでにプレミアリーグのビッグクラブが触手を伸ばしているだけに、今夏の移籍マーケットで人気銘柄になることは確実。注目しておきたい逸材だ。

 そしてもうひとり、来シーズンからヨーロッパに上陸予定のブラジル産クラッキ、エンドリッキも現在見逃せないティーンエイジャーと言えるだろう。

 現在ブラジルの名門パルメイラスでプレーする17歳のFWは、2022年12月に2024-2025シーズンからのレアル・マドリード入りを発表済み。ブラジル代表では昨年11月のコロンビア戦でデビューを飾っており、今年3月24日のイングランドとの親善試合で決勝点となる代表初ゴールを決めると、続く27日のスペイン戦で2試合連続ゴールをマーク。早くも時の人となった。

 特筆すべきは、17歳らしからぬ圧倒的な決定力。鋭い足の振りから繰り出される正確なシュートはもちろん、ゴール前のポジショニングやオフ・ザ・ボールの動きにも非凡さがうかがえる。ブラジル人選手らしいボールテクニックや敏捷性もあるうえ、フィジカル能力も高く、すでにヨーロッパのサッカーに馴染むための基本要素は持ち合わせている。

 近年、ヴィニシウス・ジュニオールやロドリゴを青田買いし、トッププレーヤーに育てたレアル・マドリードが、次なるブラジル人タレントとして獲得しただけに、もはやその才能に疑いの余地はないだろう。低迷するブラジル代表にとっても、希望の光と言える存在だ。

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