遠藤保仁がCLで絶対見るべき7選手を分析 そのひとり久保建英の課題も語った

  • PR  篠 幸彦●取材・文 text by Shino Yukihiko
  • 木鋪虎雄●撮影 photo by Kishiku Torao

海外のサッカーは常に注目しているという遠藤保仁海外のサッカーは常に注目しているという遠藤保仁

 先日、26年間の現役生活にピリオドを打った遠藤保仁。その功績は計り知れず、日本サッカーを支える存在として数々の国際試合で活躍し、多くの経験を積み重ねてきた。その遠藤は、自身のプレーの質を上げることだけではなく、常に海外サッカーも注視し、世界各国のプレーヤーの特徴を把握していたという。現在WOWOWで独占放送&配信しているUEFAチャンピオンズリーグも注目してきた戦いのひとつだ。豊富な経験と独自の視点を持つ遠藤に、ベスト16に進出したチームのなかから、絶対に見ておくべき7選手をピックアップしてもらった。

トニ・クロース(レアル・マドリード)

 クロースは技術が非常に高くてミスも少なく、常に顔が上がっていて姿勢がいいです。そのうえでプレービジョンを持っていて、相手にとっては常に警戒が必要な選手だと思います。

 彼は非常に正確なキックを持っている選手で、シンプルに曲げて蹴るという基本に忠実な蹴り方をしています。それを常に同じ体勢から長短のキックを正確に蹴り分けることができる。これは相手にとってすごく読みづらいと思います。

 キックだけでなく、止めて、蹴るという一連の動作に無駄がなくスムーズなので、一見速くは見えないけれど、プレースピードは非常に速い。タッチ数が少なくてスマートな選手なので、相手にとってはいやらしい選手だと思います。

 今年34歳ですが、昨シーズンは公式戦52試合に出場して、今シーズンもすでに29試合出場(1月末時点)とまだまだフル稼働しています。レアル・マドリードという世界のトップクラブでそれだけ出続けられるのは、タフなことはもちろんですが、"8割の力"で何でもできてしまうからだと思います。

 常に予測をもとにポジションを修正して、周りをうまく動かしながらゲームを作ることができる選手で、彼にボールを預けておけばゲームが落ち着くという今では珍しくなってきたタイプですね。彼が低い位置でボールを受けることが多ければ試合の流れが悪く、より前でプレーする時間が長ければいい流れだと思うので、ベスト16でも彼がどの位置でプレーしているかに注目すると面白いかもしれませんね。

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