三笘薫、久保建英、鎌田大地らの活躍で福田正博が実感「日本サッカーのレベルアップ」

  • text by Tsugane Ichiro
  • photo by Getty Images

【三笘薫は世界的に注目される存在】

 三笘薫(ブライトン/イングランド)は日本代表の海外組という枠組みをはるかに超え、世界的に注目される存在になっている。今シーズンは開幕戦でアシストをマークし、第2節のウォルバーハンプトン戦では50mのドリブル突破からゴール。

 圧巻のプレーで世界中を驚かせたが、いまの三笘なら今シーズン中に何度もああいうプレーをしてくれるのではという期待感がある。それだけにケガなくシーズンを送ってくれることを願うばかりだ。

 三笘のすごさで言えば、ウォルバーハンプトン戦でマークしたドリブル突破に目が向きがちだが、その試合でアシストをマークしたシーンも見逃せない。逆サイドからのボールが三笘のもとに流れ、そのままシュートを打つことも可能だったなかで、斜め後方にいた味方にパス。

 何気ないプレーだが、これは攻撃の選手にとっては簡単なことではない。「得点を決めたい」という欲求が攻撃的なポジションの選手には少なからずあるからだ。シュートを打てるチャンスがあれば打ってしまいがちだし、それが許されるポジションなのだが、三笘のあのアシストシーンには、「ゴールは誰が決めてもいい。確率の高いほうを選べばいい」といった感じがあった。

 三笘のプレー選択を見ていると、シュートシーンさえもDFとの駆け引きを楽しんでいるように感じられるから不思議だ。「遊び心」とは少し違うのだが、相手と味方を見ながらプレーするなかで、わざと相手の気をそらすようなプレーを選択していると思うシーンが少なくない。

 ブライトン戦の中継をご覧になっている人ならわかるだろうが、三笘にボールが渡って「ここはドリブルでの仕掛けどころ!」と思っていると、あっさりパスをまわすことがある。

 なんでもかんでもドリブルというわけではないし、強引にシュートという感じでもない。かといって、そこへの欲がないわけでもない。そのバランス感覚がほかの選手とは違っているように映る。

 きっと三笘は、試合の「いま」だけを見ているのではなく、「90分間」だったり、「シーズン」を通じたなかで、いかに自分の持ち味を発揮するかを考えているのだと思う。だから、現在のシーズン序盤はDFに撒き餌をしているようにも映るのだろう。

 また、三笘は相手との間合いの取り方が抜群にいい。そして、合気道のように相手の力をうまく流してかわしていくこともできている。これができている間は、相手と絡み合ってケガをすることはないと思う。

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