マンチェスター・シティの「今までにない強さ」を風間八宏が解説 CL準決勝のキーマンも語った (3ページ目)
【守備のキーマンはGKエデルソン】
では、レアル・マドリードとの準決勝を見るうえで、攻守のキープレーヤーとなりそうな選手は誰なのか。
「このレベルになると全員がキーマンと言えますが、敢えて選ぶなら、攻撃はデ・ブライネで、守備はGKのエデルソンですね。
デ・ブライネについては先ほど説明した通りで、このチームの攻撃を左右する選手。一方のエデルソンは、バイエルン戦もそうでしたが、試合のなかで必ずおとずれる相手の決定機を防ぐ能力が高い。特にレアル・マドリードのような強豪と戦う場合は、1試合のなかで何度かピンチがおとずれるはず。それを防げるかどうかが勝負の行方を大きく左右します。
ゴールはストライカーでなくても決められますが、GKはひとりしかいない。最後のところで1点を防げるかどうかは、CL決勝トーナメントのようなハイレベルな試合では勝敗に直結するので、ある意味、ストライカーよりも重要なポジションと言えます」
一瞬の隙、わずかなミスさえ許されないのがCLの戦い。風間氏が指摘するように、特に最近はGKのパフォーマンスがそのまま勝敗を決めるケースが多い。
最後に、シティがディフェンディングチャンピオンのレアル・マドリードを倒すためには何が必要なのか、風間氏がポイントをあげてくれた。
「相手がレアル・マドリードだとしても、おそらくシティがボールを持てるような試合展開になるでしょう。そんななかで、しっかり仕留めることができるかどうかが、シティが勝つための条件になると思います。
ただし、相手は守備が強いうえ、ティボー・クルトワという経験豊富で世界最高レベルのGKがいます。ゴールを奪うことは簡単ではありません。だからこそ、押し込んで攻めるにしても、カウンターで攻めるにしても、チャンスで決められるかどうかが重要になります。
そういう意味でも、ハーランドの加入は大きいと思います。逆にレアル・マドリードにとっては、ハーランドを抑えることは容易ではないでしょう。その攻防も、この対戦を見るうえで、大きな見どころになると思います」
果たして、シティは14回の優勝を誇るレアル・マドリードを破って、昨シーズンのリベンジを果たせるのか。見逃し厳禁のカードと言える。
風間八宏
かざま・やひろ/1961年10月16日生まれ。静岡県出身。清水市立商業(当時)、筑波大学と進み、ドイツで5シーズンプレーしたのち、帰国後はマツダSC(サンフレッチェ広島の前身)に入り、Jリーグでは1994年サントリーシリーズの優勝に中心選手として貢献した。引退後は桐蔭横浜大学、筑波大学、川崎フロンターレ、名古屋グランパスの監督を歴任。各チームで技術力にあふれたサッカーを展開する。現在はセレッソ大阪アカデミーの技術委員長を務めつつ、全国でサッカー選手指導、サッカーコーチの指導に携わっている。
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