冨安健洋対久保建英などELの注目はイングランドとスペインの対決。POで「欧州クラシックマッチ」も (3ページ目)
【昨季の鎌田大地に続くことができるか】
フレンキー・デ・ヨングとブルーノ・フェルナンデスには共通点がある。SportivaがカタールW杯後に行なった大会ベスト11を問うアンケートに、なにを隠そう筆者は2人とも加えている。カタールで彼らのプレーを何試合か見て、あらためて魅力に気付かされた次第である。
ブルーノ・フェルナンデスが務める4-2-3-1の1トップ下は、FW系だったりMF系だったり、さまざまなタイプの選手がプレーするポジションだが、彼のキャラはまさに中庸だ。サイドに出ても芸がある、誰よりも対応の幅が広い選手だと見る。
バルサ対マンチェスター・ユナイテッドは、言い換えればスぺイン対イングランドであり、リーガ対プレミアである。UEFAリーグランキング1位(プレミア)対2位(リーガ)の対戦でもある。ランキングに加算されるポイントはELもCLと変わりがない。ELの戦績も各国リーグの序列を定める重要な要素になる。
スペインがイタリアからランキング1位の座を奪ったのは2000年。イングランドは2004年にイタリアを抜き2番手の座に着くも、2006年イタリアに再び抜き返される。2007年、再び2位の座にカムバックすると、それ以降、スペインとともに現在まで1位の座を、7年間(イングランド)対9年間(スペイン)の関係で16年間マッチレースを繰り広げてきた。バルサ対マンチェスター・ユナイテッドは、さながらその攻防の縮図で、欧州のクラシックマッチと呼びたくなる。
CLでは現在、マンチェスター・シティ、リバプール、チェルシー、トッテナム・ホットスパーの4チームが残っているイングランド勢に対し、スペイン勢はレアル・マドリード1チームのみだ。しかし、ELになると形勢は一転、プレミア勢がマンチェスター・ユナイテッド、アーセナルの2チームであるのに対し、スペイン勢はバルサ、レアル・ソシエダ、ベティス、セビージャと4チームを数える。
イングランド対スペインの構図に日本人選手を落とし込むなら、冨安健洋(アーセナル)対久保建英(レアル・ソシエダ)となる。昨季ELで優勝し今季、晴れてチャンピオンズリーガーとなった鎌田に続くことができるか。
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