三笘薫にプレミリーグのレジェンドたちも賛辞の嵐。「ハーランドよりコストパフォーマンスがいい」「彼のプレーを観るのが大好き」

  • 井川洋一●文 text by Igawa Yoichi
  • photo by AFLO

【オーウェン、レドナップ。レジェンドたちがコメント】

 そのレスター戦後、元イングランド代表FWマイケル・オーウェンはSNSで、次のようにつぶやいた。

「ミトマがまた驚異的なゴールを決めた。(プレミアリーグの)今シーズン最高の新戦力は(マンチェスター・シティの)ハーランドのはずだが、260万ポンドで(ブライトンに)加入したミトマが最もコストパフォーマンスのいい新戦力だと思う」

 オーウェンの見解には多くの人が同意するはずだが、かつてトッテナムなどを率いたハリー・レドナップもそのひとりだ。現在75歳の元指導者はプレミアリーグ第21節のベスト11に三笘を選出し、こう語っている。

「ブライトンの戦力補強はファンタスティックだ。この青年が再びそれを証明している。これまでにも彼を目にしてきたけれど、ここ2週ほどは特に輝いているね。ラブリーな両足を備え、ゴールへの目も鋭く、レスター戦ではすばらしいゴールを決めた。私は彼のプレーを観るのが大好きだし、今後にも期待している」

 そんな風に賞賛を集めていれば、ビッグクラブへの移籍の噂が流れてくるものだ。フットボールサイト『90ミニッツ』によると、現在プレミアリーグの首位を走るアーセナルが、三笘の獲得を検討しているという。

 ミケル・アルテタ監督が統率するガナーズは1月の移籍市場でウイングを物色していたが、トップターゲットのミハイロ・ムドリク(元シャフタール・ドネツク)は争奪戦の末にチェルシーが獲得。これを受けて、三笘に照準を定め直しているのではないかと囁かれている。

 実際、アーセナルはこの25歳のクオリティーを痛感しているはずだ。前述したように大晦日のリーグ戦でゴールを許し、さらに昨年11月のリーグカップ3回戦では後半から出場したこの日本代表ウイングに決勝点を献上しているのだ。間違いなく、アルテタ監督も苦い記憶と共にブライトンの22番が決めたゴールを覚えているだろう。

 またアーセナルのこのスペイン人指揮官は、知的なウイングを好む。アーセナルの右ウイングのレギュラーを務めるブカヨ・サカは、少年時代から聡明な頭脳を持ち、学業でも優秀な成績を収めていたことで知られている。筑波大学でドリブルを研究し、「サッカーの1対1場面における攻撃側の情報処理に関する研究」をテーマに卒業論文を書いた三笘を、好意的に見ているに違いない(英国のメディアがこぞって取り上げているトピックでもある)。

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