震源地はチェルシー、さらなる日本人選手の名前も。今冬の欧州移籍市場が活発な理由 (2ページ目)
【カタールW杯の影響も】
ビッグクラブがこれだけの大金を使って選手を獲得し出すと、必然的にマーケットに動きが起こる。
たとえばジョアン・フェリックスを手放したアトレティコ・マドリードは、半年というスパンでの強化に乗り出している。その筆頭候補には、レンタルで合意できるオランダ代表FWメンフィス・デパイ(バルセロナ)の名前が浮上。さらに、今シーズンは得点力不足が深刻なだけに、トルコ代表FWエネス・ウナル(ヘタフェ)、スペイン代表FWボルハ・イグレシアス(ベティス)というストライカーとの交渉にも入ったという。
チェルシーが起こした余震は他のチームにも波及するだろう。アーセナルは、チェルシーにムドリクを奪われたことで、ユベントスのセルビア代表FWドゥシャン・ヴラホビッチに食指を動かしている。これらが実現すると、さらなる玉突き移籍も起こりそうだ。
冬の移籍が活発化したもうひとつの理由としては、カタールW杯もあるだろう。活躍した選手たちの価値が高まり、移籍市場を活性化させた。たとえばマンチェスター・ユナイテッドは、イングランド2部リーグのバーンリーに所属していたオランダ代表FWヴォウト・ヴェフホルストをレンタル移籍で獲得している。カタールでのアルゼンチン戦の2得点が絶好のアピールになった。11、12月のW杯開催ならではのことだろう。
カタールW杯でベストヤングプレーヤー賞を受賞したアルゼンチン代表MFエンソ・フェルナンデス(ベンフィカ)にも、チェルシーを中心にビッグクラブが触手を伸ばしている。大会ベストディフェンダーのひとりだったクロアチア代表ヨシュコ・グバルディオル(ライプツィヒ)は、レアル・マドリード、チェルシー、マンチェスター・シティとの"複数の熱愛"が日々報道されている。モロッコ代表MFのアゼディン・ウナヒ(アンジェ)はスペイン代表監督ルイス・エンリケに絶賛され、350万ユーロ(約5億円)とされていた市場価値が1500万ユーロ(約21億円)まで跳ね上がった。
2 / 3