日本代表がえぐるべきスペインの弱点。超攻撃的ハイプレスはそれを隠すためでもある (2ページ目)
日本が攻撃的に挑むべき理由
日本戦はセルヒオ・ブスケッツの欠場も囁かれており(累積警告による出場停止がリーチ)、その場合、ロドリがアンカーに戻り、本来アンカーのウーゴ・ギジャモンが入る可能性もあるが、E・ガルシアと同じくスピードも高さもない。
有力国のバックラインで、これだけスピードと高さに弱いチームもない。だからこそ、彼らはハイラインを敷く。超攻撃的戦いは、実は弱点を隠すためでもある。
その相手に、日本が守りに入るのは術中にはまるようなものだろう。ドイツもスペイン戦はイルカイ・ギュンドアンがブスケッツを掴むなど、マンマークに近い戦いで挑んだが、手玉に取られていた。1-1の引き分けは僥倖だった。
日本はあえて攻撃的布陣で挑むべきだ。
レアル・ソシエダのような4-4-2で、久保をトップの一角、トップ下に鎌田、右に堂安律、左に三笘薫。そしてトップの一角には、今回のメンバーではボールが収まる南野拓実がベストか。お互いがストレスなくパス交換できるし、相手の予測を上回る。オープンな展開になったら、トップに伊東純也を送り込むのも一興だ。
「守備のリスクが高い」
それは正論だろう。しかし、自分たちがボールを持って運ぶサッカーをするには、相応の選手が必要になる。守備時間が増えるにせよ、このメンバーで守備もするしかない。そうすることで、レアル・ソシエダやフランクフルトはそれでリーグ上位と戦い、欧州カップを勝ち上がっているのだ。
コスタリカはスペイン相手に守備を固めたが、0-7と大敗だった。名手ケイロル・ナバスがいても無力。まざまざと、力の差を見せつけられた。
スペインは日本の守備ブロックも攻め落とす。その戦いに慣れている。また、どれだけ猛烈なプレッシングを受けても回避する技術もある。
かつて日本はロンドン五輪の初戦でスペインを狂乱のプレッシングで惑わせ、退場者を出させると、そのアドバンテージで劇的に打ち破っている。「その再現を」という声もあるが、それはスペインの五輪代表選手が未熟だったからにすぎない。フル代表の面々は経験を積んでいる。
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