日本戦を前にコスタリカでは批判が噴出。国民の怒りは初戦大敗のせいだけではなかった (3ページ目)

  • リカルド・セティオン●文 text by Ricardo Setyon
  • 利根川晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 少し前までコスタリカのメディアは「日本に負けるなど恥だ」という論調だったが、今は「日本に負けても当たり前だ」と言い出している。3戦3敗が濃厚だと感じており、「我々には日本が持っているようなレベルの選手がいない。敗戦はほぼ決まり」と言うのだ。

 代表最多得点記録を持つコスタリカのレジェンド、ロランド・フォンセカは言う。

「W杯前のコスタリカは他のチームのことを知ろうともせず、世界の潮流に乗り遅れた。コスタリカのプレースタイルはとても鈍く、ベテランたちはあまり走れない。そして日本は3つの敵のなかで一番スピードのあるチームだ。これはコスタリカにとってハードな試合になるだろう」

 もともと2戦目の日本戦がカギとなることは、大会前からわかっていた。しかし、今はその試合がとても難しいことも知った。

 日本には勝たなければいけないが、勝ったとしてもそのあとにドイツが控えている。コスタリカは崖っぷちに立たされた。ただ、日本がドイツに勝ったことは、コスタリカを苦しめるが、同時に希望も与えてくれた。もしかしたらコスタリカも、ドイツ相手に同じことができるかもしれないからだ。

 いずれにせよ、すべては日本戦にかかっている。

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