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カタールW杯でV候補のイングランドは課題が露わ。監督「成功するチームになるため多くの顔を見せないといけない」 (2ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • photo by JMPA

 また、幸いにして失点こそ免れたものの、その一方で得点の可能性を感じることもできなかった。

 イングランドが得た最大のチャンスは前半9分、ベリンガムのドリブルからFWブカヨ・サカにパスをつないで、最後はFWハリー・ケインがシュートを放った場面だろう。

 その後は、敵陣に攻め入る回数こそ少なくなかったが、チャンスらしいチャンスはなし。前半終了間際にMFメイソン・マウントがゴール左スミにシュートを放ちながら、相手GKに防がれたシーンがあった程度だ。

 公式記録によれば、両チームのシュート数はイングランドの8本に対して、アメリカは10本。イングランドが優勢に試合を進められなかったことは、数字にも表れている。

「攻撃の最後の部分で時間がかかり、プレーの質も低かった」

 サウスゲート監督もそう話しているとおりだ。

 結局、両チームとも得点がないまま、試合は0-0の引き分け。試合終了と同時に、イングランドサポーターが多くを占めるスタンドにブーイングが響いたのも無理はなかった。

アメリカ相手に劣勢を強いられたイングランドだがアメリカ相手に劣勢を強いられたイングランドだがこの記事に関連する写真を見る 大味な打ち合いを演じた初戦と、こう着状態で我慢の展開が続いた2戦目。両極端な内容で最初の2試合を終えたイングランドは、いずれにしても課題を露呈したと言っていい。優勝候補が不安を残した、とも言えるのかもしれない。

 とはいえ、ヨーロッパのシーズン真っ只中にある11月開幕という異例のスケジュールで行なわれている今回のワールドカップは、トップレベルで戦うクラブに所属する選手ほど過密日程にさらされ、疲労を抱えた状態で大会に臨んでいる可能性が高い。

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