遠藤航、恩師に捧げるゴール。「自分の可能性を見出してくれた監督。クビになる前に1勝したかった」 (2ページ目)
かけがえのない恩師の解任
27分にボーフムに1点を返されたものの、MFの3人は効果的なプレーを続けた。4試合連続で先発中だったアタカン・カラソルが累積警告で出場停止だったが、ボランチの遠藤、インサイドハーフのアハマダとエンツォ・ミローで構成される中盤は機能した。
「僕も8番(インサイドハーフ)でやったりしてましたけど、やっぱり(自分は)6番だなというか、やりやすさを感じながらプレーしていました。どっちかというと、ミローは攻撃的な選手で、そこで自分もサポートをしながら彼の攻撃のよさを引き出してあげたいなっていうところはあったので。
守備に関しては、僕とアハマダのところでうまく抑えながら。僕も前にいくことはありますけど、ディフェンスラインとの連係や、相手もけっこう長いボールを蹴ってくる時は蹴ってきていたので、そのセカンドボールは常に意識しながらやってました」
64分に再びシラスが追加点を決め、2点差にしたかと思えば、71分にはセットプレーのこぼれ球から遠藤が今季2ゴール目となるダメ押し弾。ボーフムとの点差を3に広げ、試合の行方を主将自ら決定づけた。
これまでも「入りそうで入らない」ということは多々あったが、この日はそのウップンを晴らすかのようなゴールショーとなった。
「(自身のゴールは)ラッキーでしたね(笑)。セットプレーでチャンスはあるけどなかなか(点を)取れない、みたいな試合がけっこう続いていたので。
たまたま自分の目の前にボールが転がってきたのはラッキーだったですけど、ああやって追加点が取れると楽なゲーム展開に持っていけるところはあると思う。(相手に1点を返されて一時的に)2−1になりましたけど、後半はもう1点取りにいく姿勢を常にチームとして見せられた。それをうまく活かせたのがよかったかなと思います」
マタラッツォ解任直後、今季10試合目にして手にした初勝利。2019年夏からシュツットガルトに所属する遠藤は、在籍期間の大部分を前監督と過ごしてきた。その間、遠藤は日本代表に定着し、そしてサムライブルーにおいて替えの利かない選手にまで成長した。
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