堂安律の決勝弾で首位奪取。スター選手がいないチームの強さの秘密を語る (3ページ目)
W杯と逆になったELの組分け
指揮官の要求は、規律と自由との線引きが明確なのだそうだ。
「攻撃に関しては『自由にしてくれ』と言われてるんで、今日(ボーフム戦)みたいにアクション起こしたのなんかは監督が求めていることですし。うちのオフェンス陣は、なかなか個人で打開できる選手が少ない。どちらかというと走れる選手とか、パスがうまい選手はいますけど、1対1で打開できる選手がいないので、『それをやってくれ』というのは言われてます。
あとは守備ですね、守備のところではかなり言われます。ビーレフェルト時代に想像したとおりでしたけど、これほどとは(思わなかった)。1メートル、2メートルの立ち位置に厳しい、細かい監督で、本当にミーティングはそれくらいこだわってやるので、そこは想像以上でした」
木曜日には堂安にとっては3度目の、クラブにとっては2013年以来となるEL本戦が始まる。
「ポジティブにとれば、いいグループ(カラバク、オリンピアコス、ナント)ですけど、悪くとれば楽しくないなって(笑)、どちらも言えるな、と。ただ、チームとして上に行きたいので、クジ運がよかった。W杯の(日本の)クジ運と逆ですね。W杯は相手が強くて嬉しい、楽しみだなっていう気持ち、難易度は上がるけど。ヨーロッパリーグはウチも勝てそうな雰囲気はあるので、強いチームとやりたいというのもあるけど、サッカー選手として気持ちは半々。(昨季は)フランクフルトが優勝したんで、可能性は全然あると思います」
早くも決勝トーナメントに思いをはせるが、フライブルクの国内での好調ぶりを見ればそれも無理からぬ話だろう。堂安はいま、チームに献身的でありながら、生き生きとサッカーをしている。
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