久保建英、ダビド・シルバの控えからスタート。デビュー戦は「好プレーが目立つ」 (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by AFLO

「久保は局面では、好プレーが目立った」

『アス』紙は今のところ、好意的に評価している。

「ラ・レアル(レアル・ソシエダ)に貢献しようという意思が見え、(シュートを)アシストし、ゴールに迫る場面もあった。ゴールを決めていたら、言うことなしだったが、その栄光はデビュー戦ではすり抜けた。今日はその日ではなかったのだろう。(ゴールは)真剣勝負の日に」

 ひとつ言えるのは、うまいだけの選手ではレアル・ソシエダでは通用しないということだ。怖さを放てるか。それが定位置獲得につながる。 

 レアル・ソシエダは、下部組織出身選手の比率が国内でも最も高いクラブである。カリカブルも2年前に4部で得点王に輝き、昨季は2部のBチームで二桁得点を記録し、Aチームに昇格したばかり。こうした意気盛んな若い選手たちがチームの土台を形成しており、プラスアルファを示せない外国人選手の立場は、たった数試合の不振で苦しくなる。

 久保のデビュー戦は悪くはなかった。オフに鍛えたのか、体も大きくなって、動きもきれていた。今後はトップ下だけでなく、サイドやインサイドハーフでの起用もありうる。オサスナ、ボーンマス、アスレティック・ビルバオ戦などで、どれだけピッチに立ち、爪痕を残すことができるか。8月14日の開幕戦がひとつの照準となる。

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