超リッチなロナウド、バイエルン復帰のカーン...2002年W杯決勝両軍のスターたちはいま (3ページ目)
大学で経営を学んだカーン
ロベルト・カルロス(ブラジル)
ロベルト・カルロスも当時のセレソンの顔のひとりだろう。黄金時代のレアル・マドリードで500試合以上をプレーし、2011年にロシアのアンジ・マハチカラで現役を引退。その後ロシア、トルコ、カタールで監督をした後に、2015年にはインドのデリー・ディナモスでサッカー選手に戻っている。
その後、監督業に戻ることはなく、引退後はレアル・マドリード時代の遺産で生活している。まずはチームのイメージアンバサダーから始まり、下部組織の監督を務める。現在の彼のレアルでの立ち位置はあまり明確でないが、はっきりしているのは「レアルTV」のコメンテーター兼アナリストということだ。
ロベルト・カルロスがこれまで結婚した女性はふたりだけだが、子どもを産んだ女性はたくさんおり、2020年には子どもの数は10人になった。ただし、養育費が足りないと訴えられるなど、私生活は平穏ではない。
オリバー・カーン(ドイツ)
気迫のこもったセーブでゴールマウスを守り、ドイツを準優勝に導いたオリバー・カーン。決勝のブラジル戦では負傷しながらもプレーを続け、大会MVPに輝いた。
2008年に20年のキャリアに別れを告げたが、引退後も「止まらない男」と言われている。2010年にはコーチングライセンスを取得。「新しいことに挑戦するのが好き」と言う彼はその後、オーストリアの私立大学で経済学を専攻。学業はなかなか大変だったようだが、彼はドイツ「キッカー」誌のインタビューでこう言っている。
「『なんでこんなことをしてるんだ?』と思ったことも何度もあった。ただ、スポーツは優勝した途端に次の勝利を目指さなくてはいけないが、勉強は違う。また1から始めるのではないのが心地よかった」
2012年に卒論に選んだテーマは「ドイツプロサッカーの戦略運営」で、この頃からチーム経営に携わる用意をしていたのかもしれない。
2016年には「ゴールプレー」という会社を設立。GKにオンラインレッスンするアプリを作った。練習方法や試合での動きを伝授し、GKに必要な用具のオンラインショップにまで飛べるという至れり尽くせりのアプリだ。また、若者をアルコールやドラッグに向かわせないため、ミュンヘンのストリートサッカーのリーグを整備する支援にも手を貸し、「オリバー・カーン基金」も創設している。ブンデスリーガのアンバサダーも長く務めた。
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