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バルサ戦で見えた光明。アギーレが久保建英を先発で起用しないのはなぜか (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 中島大介●撮影 photo by Nakashima Daisuke

「タケは均衡を崩すことができる選手だ。彼をひとつのサイドに閉じ込めることはできない。なぜなら、特別なミッションを与えてしまうと、縛り付けることになる。(今日の)彼のパフォーマンスは気に入ったし、すばらしい仕事をしたと言える」

 アギーレはけっして戦術マニアではなく、選手の個を生かす寛大さを持ち合わせた指揮官である。選手の実力、キャラクター、コンディションを見極める目も持っている。それを合理的、効率的な形に仕上げる手腕に優れているのだ。

 久保が個でチームをけん引するプレーを見せることで、久保のよさに沿った編成にも変えられるということだ。そのためには、明確な結果を出すしかない。その点、バルサ戦の積極的プレーは微かな光明だった。

「ヘタフェ戦から5試合を戦い、残り4試合の"ファイナル"が残っている。最後の最後までリーガ(の残留争い)は決まらない」

 闘将アギーレは総力戦で挑むつもりだ。残留のために久保もすべてをかけるしかない。

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