バルセロナのゴール前での崩し方。相手を横に揺さぶってからのパスの出しどころが秀逸 (2ページ目)

  • 篠 幸彦●文 text by Shino Yukihiko
  • 西村知己●イラスト illustration by Nishimura Tomoki

Answer
逆サイド裏へ浮き球パス。フェラン・トーレスが折り返してF・デ・ヨングがゴール

 ジョルディ・アルバからバルセロナらしい鮮やかな対角線のパスで、アラベス守備陣の裏を取って崩したシーンである。

ジョルディ・アルバは逆サイドの裏へ対角線上に浮き球パス。これをフェラン・トーレスが折り返し。F・デ・ヨングがゴールジョルディ・アルバは逆サイドの裏へ対角線上に浮き球パス。これをフェラン・トーレスが折り返し。F・デ・ヨングがゴールこの記事に関連する写真を見る ブスケツが左サイドの中盤の競り合いでボールを奪い、右サイドのフェラン・トーレスへ大きく展開。アラベスの守備は一旦右サイドへスライドした。

 ボールをキープしたフェラン・トーレスがニコへ戻し、さらにバイタルエリアでフリーのジョルディ・アルバへとつないだ。アラベスの守備は再び左へスライドし、バルセロナがパスワークで左右に揺さぶったことになる。

 ジョルディ・アルバがルックアップすると、右サイドに残っていたフェラン・トーレスが相手の背後を取って動き出した。次の瞬間、そこへジョルディ・アルバが浮き球の絶妙なパスを通し、鮮やかにアラベス守備の裏を取った。

 フェラン・トーレスはこれをワンタッチで折り返し、中央でフリーのF・デ・ヨングが落ち着いて流し込み、決勝点となった。

 オフサイドギリギリで飛び出したフェラン・トーレスのタイミングのいい動き出しと、ジョル・アルバの利き足ではない右足キックながら、質の高い対角線パスを送ったのが見事だった。

 名門再建を託されたシャビ・エルナンデス監督の下、苦しみながらも勝ち点3を手にしたバルセロナ。次節は、勝ち点差1でチャンピオンズリーグ圏内にいる4位アトレティコ・マドリードをホームに迎える。4位内フィニッシュが現実的な目標であるバルセロナにとって、落とせない大一番に注目だ。

◆【動画】ラ・リーガ アラベスvsバルセロナ ハイライト
(バルセロナの決勝ゴールは3分32秒~4分11秒)

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