欧州サッカートップ10クラブの最新フォーメーション。シーズン後半に躍進するクラブをチェック (5ページ目)

  • 井川洋一●文 text by Igawa Yoichi

この記事に関連する写真を見る9位:マンチェスター・ユナイテッド(イングランド)

【4-4-2】
FW:C・ロナウド(カバーニ)、ラッシュフォード(グリーンウッド)
MF:ブルーノ・フェルナンデス(ファン・デ・ベーク)、サンチョ(リンガード)
MF:フレッジ(マティッチ)、マクトミネイ(ポグバ)
DF:アレックス・テレス(ショー)、ヴァラン(リンデロフ)、マグワイア(バイリー)、     ワン=ビサカ(ダロ)
GK:デ・ヘア(D・ヘンダーソン)

 英国の悩める赤い悪魔は、オーレ・グンナー・スールシャール監督をついに解任し、後任にラルフ・ラングニック監督を招聘(来季以降はGMになることが濃厚)。トゥヘルやクロップにも多大な影響を与えた現代ドイツ派の始祖とも評される指揮官だが、ビッグクラブを率いるのは初めてだ。

 自身もそれを認める明晰な63歳は、「チームがプレッシング・モンスターになるには時間がかかる」と高まる期待をけん制する。むろん成功は約束されていないが、守備にも懸命に走るクリスティアーノ・ロナウドを見れば、そこに明確な指針があることを感じさせる。

この記事に関連する写真を見る10位:アトレティコ・マドリード(スペイン)

【3-1-4-2】
FW:スアレス(コレア)、グリーズマン(ジョアン・フェリックス)
MF:カラスコ(ロディ)、デ・パウル(エクトル・エレーラ)、マルコス・ジョレンテルマール、トリッピアー(ブルサリコ)
MF:コケ(コンドグビア)
DF:エルモソ、ヒメネス(フェリペ)、サビッチ
GK:オブラク(ルコント)

 昨季のラ・リーガ王者は攻撃的に方針転換したかに見えたが、実情は逆に本来のアイデンティティを失っているようだ。「ブルドッグがプラダを着たプードルになってしまった」と現地紙に評されるとおり、かつてのように敵をどこまでも困らせる嫌なチームではなくなっている。

 豪華な攻撃陣を生かしきれておらず、システムも定まらず、CLグループはどうにか突破したが、リーグ戦では4位。以前ならリードした際は強固に守りきっていたような試合でも、そうならないケースが度々ある。やはりディエゴ・シメオネ監督のチームには、洗練ではなく、武骨が似合うか。

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