新監督シャビは救世主ではなかった。バルサ、ホームでのドローでCL敗退の危機 (3ページ目)
シャビはグアルディオラにあらず、だった。グアルディオラは攻撃的な3バックは採用しても、守備的な3バックは1度たりとも採用しなかった。同じバルセロナのカンテラ出身でも、両者の間には水と油と言いたくなるほどの大きな差がある。
かつてのスペインサッカーは、おおむねグアルディオラ的だった。リーガのクラブで指揮を執る監督は、クライフサッカーの信奉者でほぼ固められていた。90年代後半から、守備的な色に染まるイタリア、ドイツとは対照的な攻撃的サッカーを最大の拠りどころに、スペインサッカーは欧州のトップの座に上り詰めた
。
いまスペインにその勢いは全く感じられない。プレミアリーグ(イングランド)にUEFAリーグランキングで首位の座を奪われたのは昨年になるが、今季もその流れは健在だ。CLではレアル・マドリード、アトレティコ・マドリード、ビジャレアル、セビージャともに、冴えのないサッカーを展開している。レアル・マドリード以外の3チームは、いずれもベスト16入りが微妙な情勢にある。低落傾向も歯止めが掛かるどころか、加速している感さえある。クライフ率いるバルサが旗振り役になった時代は、もはや過去のものになりつつある。
救世主になるかと思われたシャビもダメだった。ベンフィカ戦1試合で結論づけるのは早計だが、これは哲学の問題だ。1試合やってしまった監督は、2試合、3試合とやると考えるのが妥当だ。次戦のバイエルン戦でシャビがこちらの心配をすべて覆すサッカーをするとは考えにくい。バルサの混迷はまだまだ続くと見る。
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