乾貴士、武藤嘉紀の現状と来季は? 降格危機の最下位エイバル (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

 直近のレアル・ソシエダ戦は67分に交代出場し、競り合いでの強さやサイドに流れてボールを受ける巧みさも見せた。右サイドを駆け抜け、絶好のクロスも送った。しかしこぼれ球を打ち返したシュートはブロックされ、最後のプレーでクロスに対してシュートを打たず、後ろにパスをしてしまうなど、流れを変えるプレーはできなかった。

 来シーズンは、所有権を持つプレミアリーグのニューカッスルが武藤を放出する意向を示しているが、エイバルへの完全移籍は現実性が乏しいだろう。移籍金や高額サラリーを、自前の練習設備すらないエイバルが負担することはできない。降格すればなおさらだ。残り5試合、武藤はチームを奇跡的な1部残留に導くゴールで劇的に評価を変えられるか。

 ふたりの日本人の使命は明白である。エイバルを1部に残留させられるか。チームの浮沈によって、その価値がジャッジされる。

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