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南野拓実、オフ・ザ・ボールの動きは鈍っていない。次戦もゴールに期待 (2ページ目)

  • 篠 幸彦●文 text by Shino Yukihiko
  • 西村知己●イラスト illustration by Nishimura Tomoki

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センターバックの間のスペースに走って、パスを呼び込んだ

 南野はチェルシーが見せたスキを逃さなかった。

 レドモンドが中央へ進入する時、南野とムサ・ジェネポはカンテの両脇のスペースにポジションを取っていた。そしてオフサイドポジションにはダニー・イングス。チェルシーは数的優位にもかかわらず、この3人に翻弄されたのだ。

南野は相手のDFの間に入り、縦パスを受けて抜け出し、ゴールを決めた南野は相手のDFの間に入り、縦パスを受けて抜け出し、ゴールを決めた セサル・アスピリクエタはイングスに気を取られ、ズマはジェネポを見ていた。そのため、ズマとアスピリクエタの距離が開き、大きなスペースとなっていた。本来であればズマが埋めなければいけないスペースである。

 そして、カンテの背後に隠れるようにいた南野は、誰も見ていないスキを突いて動き出した。

 レドモンドがルックアップした瞬間に、南野がズマとアスピリクエタの間に走り込むと、同時に動き出したジェネポにズマがつり出され、アスピリクエタはイングスへのパスを警戒して動けなかった。

 レドモンドから鋭い縦パスが入ると、南野は完璧なコントロールで完全にフリーな状態で抜け出した。ペナルティーエリアに進入すると、追走するアスピリクエタとGKエドゥアール・メンディをキックフェイントで転がし、ゴールへと流し込んだ。

 動き出すタイミングとボールコントロール、あまりに冷静なフィニッシュは見事。残念ながらこの試合は引き分けに終わったが、南野のゴールでチームは勝ち点1を手にした。

 翌26節リーズ戦ではケガを負ってしまったが、ここまで決して多くはない決定機をものにしている南野の活躍で、チームが勝ち点3を得る試合を見られるようになる日は近いはずだ。

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