マラドーナが典型。10代でデビューしてスーパースターになった選手たち (4ページ目)

　そして翌2016－17シーズンから、エムバペは超加速的な成長をつづける。リーグ戦で15ゴールをマークしてリーグアン優勝に貢献すると、チャンピオンズリーグの決勝トーナメントでも、ラウンド16のマンチェスター・シティ戦で２ゴール、準々決勝のドルトムント戦で３ゴール、そして敗退はしたものの準決勝のユベントス戦でも１ゴールを決め、18歳にして一躍その名をヨーロッパ全土に知らしめたのだ。

　その間、モナコでの活躍ぶりが評価され、17年３月26日、ディディエ・デシャン監督の下、フランス代表デビューを果たしたエムバペは、さらにその夏、ネイマールとともにパリ・サンジェルマンに加入し、国内３冠獲得に貢献。そのシーズン終了後に行なわれた18年ロシアＷ杯では、19歳にして世界一の優勝トロフィーを手にしたのである。

　10代のうちにこれだけの成功を手にした選手は、めったにいない。そういう点で、現在21歳のエムバペは、すでに別格のスーパースターと言っていい。

　また、バルセロナで17歳でデビューを果たし、19歳の時にレアル・マドリードとのクラシコでのハットトリックや、マラドーナを彷彿とさせる５人抜きゴールを決めているリオネル・メッシ、16歳でプレミアデビューし、18歳でマンチェスター・ユナイテッドに引き抜かれて大活躍したウェイン・ルーニー、ミランで16歳の時にデビューし、当時世界最高峰だったチームのDFラインの一角を担ったパオロ・マルディーニや、17歳でプロデビュー後、各国リーグで得点を量産するクリスティアーノ・ロナウドなど、10代から華々しい活躍をし、スーパースターになった選手は他にもいる。

　はたして、今シーズンに頭角を現したティーンエイジャーから、新たなスーパースターは誕生するのか。ムココを含め、将来を嘱望される若手タレントたちの活躍ぶりから目が離せない。