南野拓実をリバプールOBが褒めた。評価した場面はどこか?
「もっと前に仕掛けるべきだ」
日本代表FW南野拓実についてこのように語ったのは、リバプールで1990年から1999年までMFとして活躍したスティーブ・マクマナマンである。
リバプール退団後に在籍したレアル・マドリードで2度の欧州制覇を経験した名手は、11月28日に行なわれたブライトン戦での日本代表のプレーに物足りなさを感じたという。
今季リーグ戦で初めて先発した南野拓実 この試合で南野は、4−3−3の右インサイドMFとして先発した。今季リーグ戦では、開幕10試合で初のスタメン出場。10月27日に行なわれたチャンピオンズリーグのミッティラン戦以来、公式戦としては約1カ月ぶりの先発となったが、大事な試合でインパクトを残せなかった。
マクマナマンが注文をつけたのは、南野の攻撃姿勢だ。中盤のインサイドMFとして出場したせいか、この日の南野はどこか守備のバランスを意識してプレーしているように見えた。
マクマナマンは次のように語った。
「リバプールの中盤の選手には、もっと前方に走ってほしい。とくに南野は、もっと前に上がって仕掛けるべきだ。中盤には、ジェームズ・ミルナーとジョルジニオ・ワイナルドゥムという守備に強いMFがふたりいる。彼らが中盤に残っているシーンが多いのだから、南野はラインを超えて、前線に顔を出すべきだ」
スペースを空けたくなかったのか、南野は立ち上がりからセーフティファーストのプレーが目立った。インサイドMFとして堅実なプレーを心がけていたのかもしれないが、イングランドの識者にはむしろ消極的に映ったようだ。
気になったのは前半22分のプレーだ。
南野のプレスを起点にモハメド・サラーがボールを奪うと、リバプールはカウンターを開始。ペナルティエリア手前のバイタルエリアに侵入した南野は、ミルナーからパスを受けた。この時点でフリー。
ここから縦パスやワンツーで前方に仕掛けることもできたが、南野は右SBへの横パスを選んだ。さらにもう一度、リターンパスを受けたが、2タッチしたあとに今度はバックパスを選択した。
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