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南野拓実の魅力全開。
「ゼロトップ」で躍動して相手DFは大混乱 (3ページ目)

  • 田嶋コウスケ●文 text by Tajima Kosuke
  • photo by AFLO

 実際、英紙デイリー・メールはリバプールのフォーメーションについて、南野をトップ下に入れた「中盤ひし形の4−4−2」と記した。「4−3−3」としたメディアが多かったものの、たしかに見方によっては「中盤ひし形の4−4−2」とも取れる。こうして見方が分かれたことも、南野が偽9番として前線と中盤を流動的に動いていた証と言える。

 なによりも、リバプールの基本フォーメーションである4−3−3で、南野がCFとして存在価値を高めたのは大きい。

 南野はプレシーズンから好調で、シーズン前哨戦となるコミュニティーシールドで貴重な同点ゴールを決めた。ただ、この時はチームにとって「プランB」となる4−2−3−1の左MFとして出場。フィルミーノ、サラー、マネと共存できることを示したが、従来型の4−3−3でいかに持ち味を示すかが課題だった。

 南野の活躍を受け、地元紙リバプール・エコーは「レギュラーCFのフィルミーノは、少し心配しているかもしれない。今後、誰をCFの位置で使うべきか、クロップ監督も悩むだろう」と伝えた。

 リバプールは、ここから過密日程に突入する。9月28日にアーセナルと国内リーグを戦うと、中2日の10月1日にリーグカップ4回戦で再びアーセナルと対戦。そして、中2日の10月4日に国内リーグのアストンビラ戦が控えている。

 おそらく、南野はリーグカップのアーセナル戦で先発のチャンスがまわってくるだろう。対戦相手のレベルが一気に上がるこの一戦が、今季序盤のターニングポイントになりそうだ。

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