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バルサらしさの消失。首位陥落よりも
未来を左右する深刻な問題がある

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by AP/AFLO

 6月27日、リーガ・エスパニョーラ第32節。2位のバルセロナは敵地バライードスで、降格回避に必死なセルタに2-2と引き分けた。首位レアル・マドリードがエスパニョールに勝利を収め、勝ち点差は2になった。

「バルサは優勝を逃したのか?」

 スペイン大手スポーツ紙で、マドリード寄りである『アス』は、緊急アンケートをネットで行なっている。

「Si」

 約62%が「イエス」と答える結果が出た。残り6試合。バルサのリーガ連覇の可能性は消えたのか?

ルイス・スアレスが2得点を挙げたが、セルタに追いつかれたバルセロナルイス・スアレスが2得点を挙げたが、セルタに追いつかれたバルセロナ 結論から言えば、バルサは逆転の可能性をまだ十分に残している。レアル・マドリードが勝ち点を取りこぼす見込みがないわけではない。1試合でひっくり返るわけで、最終節まで拮抗した場合、緊張から何が起きても不思議はない。だが......。

 セルタ戦でドローに終わったバルサだが、コロナ禍を経てのリーグ戦再開後、筆者が思うベストゲームを見せている。

 下部組織「ラ・マシア」出身の20歳MFリキ・プッチ(リカルド・プイグ)が今シーズン、リーガ初先発。同じく、17歳のアンス・ファティも左アタッカーとしてプレーした。

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