鈴木大輔が驚いたリーガの競争の激しさ「打ちひしがれるときもあった」
無料会員限定記事
リーガに挑んだ日本人(11)
2015年まで、リーガ・エスパニョーラに挑んだ日本人は、全員が攻撃的なポジションの選手たちだった。
欧州全体を見渡せば、攻撃の一手ともなるサイドバックに関しては、内田篤人(鹿島アントラーズ)、長友佑都(ガラタサライ)、酒井高徳(ヴィッセル神戸)、酒井宏樹(マルセイユ)など、多くの選手が戦いの成果をあげていた。中田浩二も、守備的なユーティリティとしてバーゼルなどで活躍。ただしセンターバックは希少で、ほぼ吉田麻也(サンプドリア)の独壇場だった。
リーガ・エスパニョーラでも、かつて田中闘莉王マルクスの獲得の噂が流れたものの、実現していない。ひとつの理由は体格的な問題があるだろう。日本人はどうしてもサイズ的にパワーの面で劣る。また、後方中央の選手(GKも含めて)はコミュニケーションが重要で、日本人には言葉のハンデがあった。
2016年から2シーズン半、ヒムナスティック・タラゴナでプレーした鈴木大輔「日本人選手のセンターバック」
その発想はなかった。
鈴木大輔(現浦和レッズ)は、閉ざされていた扉を開けて踏み入ったのである。
1 / 5