2020.05.28

鈴木大輔が驚いたリーガの競争の激しさ
「打ちひしがれるときもあった」

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 中島大介●写真 photo by Nakashima Daisuke

リーガに挑んだ日本人(11)

 2015年まで、リーガ・エスパニョーラに挑んだ日本人は、全員が攻撃的なポジションの選手たちだった。

 欧州全体を見渡せば、攻撃の一手ともなるサイドバックに関しては、内田篤人(鹿島アントラーズ)、長友佑都(ガラタサライ)、酒井高徳(ヴィッセル神戸)、酒井宏樹(マルセイユ)など、多くの選手が戦いの成果をあげていた。中田浩二も、守備的なユーティリティとしてバーゼルなどで活躍。ただしセンターバックは希少で、ほぼ吉田麻也(サンプドリア)の独壇場だった。

 リーガ・エスパニョーラでも、かつて田中闘莉王マルクスの獲得の噂が流れたものの、実現していない。ひとつの理由は体格的な問題があるだろう。日本人はどうしてもサイズ的にパワーの面で劣る。また、後方中央の選手(GKも含めて)はコミュニケーションが重要で、日本人には言葉のハンデがあった。

2016年から2シーズン半、ヒムナスティック・タラゴナでプレーした鈴木大輔「日本人選手のセンターバック」

 その発想はなかった。

 鈴木大輔(現浦和レッズ)は、閉ざされていた扉を開けて踏み入ったのである。