デル・ピエロの驚愕のシュートは「世代交代のシグナル」だった (3ページ目)

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • photo by AFLO


 このスーパーゴールは、三浦知良のセリエA挑戦に伴って、この年からフジテレビ系列で始まった『セリエAダイジェスト』でも紹介されたから、見たことのある人も多いだろう。

 当時、ユーベの10番といえば、イタリアの至宝"ロビー"バッジョのものだった(※当時セリエAは固定背番号制ではなく、スタメンが1〜11番を付けた)。

 だが、"ロビー"はアメリカ・ワールドカップでの負傷と疲労のため、1994−95シーズンはフル稼働が難しく、代わって10番を背負う機会が増えたのが、デル・ピエロだった。

 1991−92シーズンにセリエBのパドバでキャリアをスタートさせたデル・ピエロは、1993−94シーズンに名門ユベントスに加入。シーズン終盤の1994年3月20日のパルマ戦でハットトリックを達成したが、このシーズンはリーグ戦11試合にしか出場していない。

 本格的にセリエAを戦うのは、1994−95シーズンに入ってから。そのシーズンに生まれた偉大なゴールは、世代交代のシグナルだった。

3 / 8

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る