コロナによる本田圭佑への影響。ブラジルの各クラブも経済的にピンチ (4ページ目)

  • リカルド・セティオン●文 text by Ricardo Setyon
  • 利根川晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 試合がすべてストップしてしまった今は、普通の観客収入も見込めない。それなのにスタジアムや練習場の維持には金がかかるし、選手や社員への給料も払わなければいけない。新しいスポンサーもこの状況では期待できないだろう。ボタフォゴは何とかしてこの苦境をくぐり抜けなければならない。

 本田がボタフォゴから受け取る報酬のベースは月給15万レアル(約330万円)と言われている。彼が以前もらっていたものからすれば少額だろうが、それでも本田はこの条件を受け入れた。基本給のほかに、ボーナスが出ることが約束されていたからだと思われる。試合に出るごと、ゴールを決めるごと、試合に勝利するごと、タイトルを取るごとに、ボーナスが出される契約だった。

 しかし、試合がなければボーナスは生まれない。本田の報酬はしばらくの間、基本給のみになる。ただしそれも、ボタフォゴが支払うことができれば、の話だ。ボタフォゴの幹部役員は、ここ2カ月、無報酬で働いている。

 当面、ブラジルの選手たちは自宅で、本田の場合はホテルに閉じこもっていなければならない。ほんの2カ月前に来た町でホテルに軟禁では、本田も辛いだろう。


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