五輪サッカー史上最強か。アルゼンチンとブラジルの陣容がすごい (2ページ目)

  • リカルド・セティオン●文 text by Ricardo Setyon
  • 利根川晶子●翻訳translation by Tonegawa Akiko

 ここでドラマが起こった。それまで全勝だったブラジルが、コロンビア、そしてウルグアイと戦い、ともに引き分けてしまった。一方、アルゼンチンは最初の2試合に勝利し、この時点でいち早く出場枠のひとつを獲得した。

 ブラジルが最後の一枠を確実に得るには、3戦目の勝利が必要だった。だが、相手は最も手強いアルゼンチン。誰の目にも不可能であるかのように見えた。

 しかし、ブラジルはミッションインポッシブルを成し遂げた。アルゼンチンを相手に3-0で勝利し、東京行きを成し遂げたのである。結局、ブラジルは大会で唯一無敗のチームとなり、大会得点王もブラジルのマテウス・ダ・クーニャだった。

 いったい東京でどんなアルゼンチンとブラジルの試合が見られるのか。私がブラジル人だから、もしくは南米の記者だからそう大げさに言っているのではない。本当に、これほど輝いたタレントが勢ぞろいした時代は、ここ何年もなかった。

 まずはアルゼンチン。今回のU‐23代表は、未来のアルゼンチン代表監督と言われているフェルナンド・バティスタが率いていた。アルゼンチンの新世代を代表する指導者で、強力で、優れた戦術を持つチームを作り上げた。

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