2019.11.30

シメオネ率いるアトレティコに異変。
主軸移籍、得点力不足にケガ人続出

  • 高橋智行●文 text by Takahashi Tomoyuki
  • photo by Getty Images

 スペインサッカー3強のひとつ、アトレティコ・マドリードは今シーズン、新時代を迎えている。

メンバーが大きく入れ替わったシーズンだが、頂点を目指しているアトレティコ・マドリード 2011年12月にディエゴ・シメオネが監督就任して以降、アトレティコは7タイトルを獲得し、欧州チャンピオンズリーグ(CL)決勝にも2回進出。ここ8年間は大成功を収めていると言っていいだろう。

 しかし今夏、チームの主軸であったアントワーヌ・グリーズマン、リュカ・エルナンデス(以上フランス)、ロドリ、フアンフラン(以上スペイン)、ディエゴ・ゴディン(ウルグアイ)、フィリペ・ルイス(ブラジル)が揃って抜けたことにより、大きな転換期が訪れることとなった。

 アトレティコは新時代のエースとして19歳のポルトガル代表FWジョアン・フェリックスを、ベンフィカ・リスボンからクラブ史上ならびに今夏のスペインの移籍市場最高額となる1億2720万ユーロ(約152億6400万円)で迎え入れた。

 そのほか、マルコス・ジョレンテ、マリオ・エルモソ(以上スペイン)、キーラン・トリッピアー(イングランド)、フェリペ、レナン・ロディ(以上ブラジル)、イバン・シャポニッチ(セルビア)、エクトル・エレーラ(メキシコ)の計8選手の補強に費やした金額は、合計で2億4470万ユーロ(約293億6400万円)。これは2億9800万ユーロ(約357億6000万円)でトップのレアル・マドリード、2億4600万ユーロ(約295億2000万円)で2位のバルセロナに次ぎリーガでは3番目となっている。

 プレシーズンにアメリカで開催されたマドリードダービーで、レアル・マドリード相手に、ジエゴ・コスタが4得点、ジョアン・フェリックスが1得点2アシストを記録して7-3で圧勝し、その勢いのまま開幕からリーグ戦3連勝を達成し首位に立った。

 しかしリーガ第4節レアル・ソシエダ戦の敗北を機に大失速し、ここまでの公式戦19試合の成績は8勝8分3敗(リーガ14試合6勝7分1敗、CL5試合2勝1分2敗)。リーグでは4位(11月29日時点)。アウェーで勝利できずに苦しみ、引き分けが多い。