2019.11.29

「メッシ依存症」からの脱却なるか。
献身的なシャイボーイがカギを握る

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi
  • photo by AFLO

 グループFの首位に立つバルセロナがホームに2位のドルトムントを迎えた、チャンピオンズリーグ第5節。注目の首位攻防戦はバルセロナが3−1で勝利を収め、1試合を残してグループ首位通過を決めた。

 このところ結果とは裏腹に低調な試合が続いていたバルセロナにとっては、噴出する周囲からの不安の声を払拭したとまでは言えないものの、今季屈指のパフォーマンスを見せて手にした勝ち点3だった。勝利の立役者は、この試合がバルセロナでの公式戦700試合目の出場となったリオネル・メッシである。

メッシとグリーズマンのコンビネーションもよくなってきた「メッシ依存症」とは、昨季のバルセロナの報道でもよく使われたフレーズだ。だが、よくも悪くも今季はその傾向がより強くなっている。

 たとえば、ラ・リーガにおける戦いを振り返っても、故障で出遅れたメッシが今季初スタメンを飾った第6節(ビジャレアル戦)以降は5連勝。それまで2勝1分2敗と苦戦していたバルセロナは、一気に本来の強さを取り戻している。

 そのなかでメッシはゴールとアシストを量産し、スタメン復帰後のリーグ戦8試合で8ゴール5アシストをマーク。無双ぶりを発揮しているが、1ゴール2アシストを記録したこのドルトムント戦でも、メッシの重要性があらためて証明される格好となった。

 前半22分、ルイス・スアレスからのパスを中央で受けたメッシが裏に抜け出すスアレスに戻したパスは、スアレスがネットを揺らすもオフサイドの判定。しかしその7分後には、相手のクリアミスを拾ったメッシが素早く反応したスアレスに同じようなラストパスを送ると、今度はオンサイドで抜け出したスアレスがゴールをゲットし、鮮やかな先制点を演出した。

 さらに33分には、マッツ・フンメルスのパスミスをカットしたフランキー・デ・ヨングからダイレクトパスを受けたメッシが、スアレスとのワンツーで抜け出して自ら左足で加点。極めつけは、後半67分にカウンターから生まれたゴールシーンである。