南野拓実の同僚が移籍市場の目玉。
19歳ハーランド移籍金は120億 (2ページ目)
さらに、これまで2年連続で国内リーグ得点王だった、モアネス・ダブールがスペインのセビージャに移籍したのも、プラスに作用した。クラブ内部の詳細な計画までは知る由もないが、ハーランドは昨季終盤の5月に行われた2位LASKとの対戦で先発し、先制点を挙げたことで、今季の主力として活躍できるメドは立っていたのかもしれない。
それに加えて、今季からアメリカ人のジェシー・マーシュが監督に就任したのも大きい。イングランドのリーズに生まれ、北欧ノルウェーで育ったハーランドにとって、英語でコミュニケーションが取れるのは大きなメリットだ。
MLSやアメリカ代表としてプレーした経験もあるマーシュ監督は、アメリカ代表アシスタントコーチやアメリカ国内のチームで活動し、15年~18年までニューヨーク・レッドブルの監督を務めた。この時の仕事が評価され、同じレッドブル傘下のライプツィヒのアシスタントコーチとして招聘され、今季からザルツブルクの監督に就任した経緯がある。
マーシュ監督は、「選手と個人的に関係を築いていくタイプだ」と自身の監督としてのアプローチを説明しており、このように個々の選手に気を配れる監督の存在は、若いチームにポジティブに作用している。
今のザルツブルクは、平均年齢が23.8歳。日本代表では若手の部類に入る24歳の南野拓実も、フィールドプレーヤーとしては5番目の年長者となる若いチームだ。今季も10代の選手たちを登用しながら勝利を重ね続けていられるのは、レッドブル・グループの長期的な人事のプランニングが功を奏している現れでもある。
そのマーシュ監督がハーランドを評価するときに、真っ先に挙げるのは"性格面"だ。
「ハーランドに関して真っ先に思い浮かぶのは、彼が真のプロフェッショナルであることだね。彼と一緒に仕事するのは、楽しいよ。トレーニングでは、常にエネルギーに満ちあふれている。毎日、エネルギッシュにトレーニングに精を出す選手は、私も大好きだよ」と、選手の人間性を重視するマーシュ監督らしい評価を『DAZN』のインタビューのなかでしている。
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