メッシ、審判、VAR...ブラジル人記者が選ぶ
コパ・アメリカのワースト10
ピッチコンディション
すべてのスタジアムのピッチコンディションが悪かった。大会中、多くの選手や監督がピッチに悩まされ、嘆いていた。
まず口火を切ったのはウルグアイのルイス・スアレスで「ピッチが固すぎて、自分のしたいプレーができない」と発言。またペルーのリカルド・ガレカ監督も「スタジアムは最高だが芝は最低だ」とコメント。その後、リオネル・メッシが「ボールがうさぎのように飛び跳ねる」と嘆いたことで、その事実は広く知れ渡った。 2-1でチリを破った3位決定戦では笑顔も見せたメッシだったが... photo by Watanabe Koji 通常、コパ・アメリカのような大きな大会では、各チームに対して前日に15分間、試合で使うスタジアムで練習する権利が与えられる。だがそれも、芝を保護するためという理由で、少なくともグループステージの4試合でキャンセルされた。メディアは運営側に理由を尋ねたが、最後まで明確な答えは与えられなかった。
高すぎるチケット
アメリカ大陸(南米はもちろん、北中米でも)で、サッカーのチケットはそれほど高くはない。60%のブラジル人は300ドル(約3万3000円)程度の月収で暮らしている。しかし、今回のコパ・アメリカのチケットは、最低でも100ドル(約1万1000円)、高い席だと1250ドル(約14万円)もした。スタジアムに空席が見られたのもそのためだ。とくに経済的に貧しい国のサポーターにとっては厳しい大会となった。
しかし運営側は、約1000万ドル(約11億円)というコパ・アメリカ史上最高の売り上げを記録したと豪語している。
空席の目立つスタジアム
大会の半分以上の試合で、観客数は1万人を超えなかった。中には5万人入るスタジアムに4000人しか入らない試合(ボリビア対ベネズエラ)もあった。高額なチケットが原因だが、サッカーを愛する国としては恥ずかしいことである。
無能な審判
大会史上初めて導入されたVAR判定。試合の熱気や臨場感が奪われてしまったなど、評判は散々だったが、混乱に輪をかけたのは審判だった。重要な大会であるというのに、優秀な審判があまりにも少なかった。ミスジャッジが多く、ほとんどの試合でなんらかの問題があったと言っていい。
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