CL番長3人が読解!「戦術はロナウド」のユーべと若き才能集団の激突 (4ページ目)

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小澤 確実にアヤックスはマドリー戦と同じようなスタイルで、高いインテンシティで勢いを持って挑むでしょうね。それをユーベがどのようにいなすか。ユベントスはアトレティコとの第2戦で見せたように、相手の2トップでのプレッシングにはまらないようなビルドアップの形を作っていたので、対アヤックス戦でも再びアッレグリがああいった手法をとるのかどうかというところは楽しみです。

中山 下馬評ではユベントスだと思いますが、現在のアヤックスの勢いを考えると、それほど差はないと思います。特にユベントスの前線は、ロナウドを生かすためにマリオ・マンジュキッチやベルナルデスキ、あるいはパウロ・ディバラが頻繁にポジションを入れ替えるので、アヤックスは最終ラインから自由にビルドアップできるシーンが増えるはずです。そういうなかで、マタイス・デ・リフトがどのようなプレーをするか注目したいと思いますし、やはりこの試合もサイドの攻防が最大の見どころになると思います。

 ユベントスのカンセロ、アレックス・サンドロも攻撃力があるので、サイドで押し込めるようならアヤックスも苦しむと思いますし、アヤックスがロナウド封じに気を取られてしまうと、そこに落とし穴が潜んでいるような気もします。

倉敷 このカードは、ローマのオリンピコで行なわれた1995-96シーズン決勝の再現です。試合はアヤックスが追いついて1-1。しかし、PK戦の末にユベントスが優勝しました。当時はアヤックスでPK戦の第1キッカーだったオランダ代表の英雄エドガー・ダーヴィッツは、後にユベントスで全盛期を過ごしましたが、あの時、PKを決められなかった彼は今回どちらの応援をするのでしょうか。また、当時のアヤックスのキャプテンはセンターバックのダニー・ブリントでしたが、その息子であるデイリー・ブリントが現在のアヤックスのセンターバックを務めていることも、歴史を感じさせます。

 個人的には老練なユベントスに対し、若いアヤックスには思い切ってチャレンジしてほしいと思っています。なによりオールドファンも楽しめる記憶に残る好ゲームを期待したいですね。

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