まだ終わりじゃない。岡崎慎司、レスター退団を明言して燃やす向上心

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by AFLO

 レスター・シティの岡崎慎司が、退団希望を明らかにした。

 ベンチスタートで出番のなかったレスター対ボーンマス戦後、「チームを出るのが基本路線。ヨーロッパでもう一回、自分の価値を上げたい」と語り、シーズン終了後にレスターを離れ、移籍する考えを明かした。

監督が交代しても岡崎慎司の出場機会は増えていない監督が交代しても岡崎慎司の出場機会は増えていない 次のステップについては、「正直、そんなことを考えられる立場にない」と前置きしたうえで、「4大リーグ(イングランド、スペイン、イタリア、ドイツ)に残れるなら残りたい。1年でも2年でも、どんな契約であろうと残ってプレーしたい。レスターに残留することはないけど、プレミアリーグはあるかもしれない。『プレミアでやりたいな』と思うこともある。でも、人生1度しかないので、違うリーグで、違う自分が見たい気持ちもある。そんな選べる立場にないので、4大リーグでオファーがあれば行くという感じです」と希望を語った。

 ただし、今回の退団希望については、「あらためて」という注釈が必要だろう。1月の移籍期間にも、退団希望を明らかにしていたからだ。

 実際、ハダースフィールド・タウンやクリスタル・パレス、フラム、カーディフ・シティといったプレミアリーグ所属の各クラブは、レスターに「岡崎獲得」を打診した。なかでも、ハダースフィールドは具体的なオファーを提示するなど、熱心に獲得に動いていた。岡崎も「いいオファーだと思う」と語り、ハダースフィールドへの移籍に前向きだった。

 しかし、これに待ったをかけたのが、レスターだった。岡崎とレスターの契約は、今シーズン終了時まで。つまり、契約満了となる今シーズンのオフには、フリーで籍を移すことができる。

 だが、英衛星放送『スカイ・スポーツ』によると、レスター側は冬の移籍期間で岡崎の移籍金を「500万ポンド(約7億2000万円)」に設定。上記4クラブはこの設定額の移籍金をオファーできず、岡崎はシーズン後半戦もレスターにとどまることになった。こうした経緯を踏まえての退団希望なのだ。

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