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乾貴士、チームは完敗も応援に感激。
サポーターへの「好き」が深まる

  • 山本孔一●文 text by Yamamoto Koichi photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

 ホームのメンディソロサでは今シーズン2点以上取られたことがないアラベスだったが、リーガ・エスパニョーラ第29節のアトレティコ・マドリード戦は4失点を喫し、第21節でラージョ・バジェカノに0-1で敗れて以来のホーム2敗目を喫した。

アトレティコ・マドリード戦の59分から途中出場した乾貴士(アラベス)アトレティコ・マドリード戦の59分から途中出場した乾貴士(アラベス)「タカ(乾)は長い移動と時差ぼけの影響を持って戻ってきた。とても疲れているように見えるけど、それは当然のことだろう。明日、彼と話をしてから、先発かそうでないかを決める」

 前日会見でアベラルド・フェルナンデス・アントゥーニャ監督が語ったように、日本代表から戻った乾貴士は、長距離移動による疲労蓄積が考慮され、アラベス移籍以降、初めてベンチスタートとなった。

 アラベスは試合開始直後から、リズムをアトレティコに握られ、チャンスを作られ続ける。そして乾がベンチで仲間の戦いを見守るなか、序盤、アウェーチームに2点を決められた。

 前半5分にはアントワーヌ・グリーズマンのパスから、左サイドを駆け上がったサウール・ニゲスが、アラベスの守護神フェルナンド・パチェコの股を抜くシュートを決めて先制。その6分後には、ジエゴ・コスタに芸術的かつ力のある一発を、エリア外からゴール右隅に決められ、早くも2点のビハインドを背負うことになった。

 その後、ようやく目が覚めたアラベスは攻撃する時間を手にするものの、作り出したチャンスはGKヤン・オブラクを中心としたアトレティコ守備陣を崩すことはできず、前半を終了した。

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