2019.03.12

ゲーマー争奪戦も? サッカーの名門クラブが「eスポーツ」にご執心

  • 中山淳●文 text by Nakayama Atsushi photo by Getty Images

「eスポーツは世代や性別、障害の有無を超えてさまざまな方に親しまれており、サッカーの楽しみ方を伝えていくうえではひとつの有効な手段。eスポーツを通じてサッカーの魅力が少しでも多くの人々に伝わればと、共催を決めました」

 モバイルゲーム『ウイニングイレブン 2019』を競技タイトルに使用したeスポーツ「eJリーグ ウイニングイレブン 2019シーズン」を、株式会社コナミデジタルエンタテインメント(コナミ)と共同開催することを発表したJリーグ村井満チェアマンは、Jリーグがeスポーツ事業に参画する狙いについて、そのように説明した。

 Jリーグは、昨年もエレクトロニック・アーツ(EA)社のサッカーゲーム『FIFA18』を競技タイトルとして「eJ.LEAGUE」を開催するなど、ここにきてeスポーツへの参画に積極的な姿勢を見せている。近年急拡大を続けるeスポーツ市場の現状からすれば、そこに自ら足を踏み入れてJリーグの新しいファンを開拓し、ブランド価値を高めたいと考えるのは自然の流れと言えるかもしれない。

 ただ、世界のサッカーシーンとeスポーツの関係性は、その先を行く。たとえば昨年の「eJ.LEAGUE」の勝者が参加した『FIFA eWorld Cup 2018』は、その象徴だろう。同大会を主催するのはFIFA(国際サッカー連盟)であり、彼らとパートナー契約するEA社の世界的サッカーゲーム『FIFA』シリーズを競技タイトルとした前身の『FIFA Interactive World Cup』は、2004年12月にスタート。テクノロジーの進化とともに、近年はその規模を急激に拡大させている。

昨年8月に開催された『FIFA eWorld Cup 2018』 とりわけ、ジャンニ・インファンティーノ現FIFA会長が、2016年10月に発表した基本方針「FIFA 2.0」のなかでeスポーツ事業の強化を明記したことで、2018年大会からは『FIFA eWorld Cup 2018』に改称。昨年8月にロンドンで行なわれたグランドファイナルには各予選を突破した19カ国計32人のeスポーツプレーヤーが『FIFA18』で世界の頂点を争い、優勝者には賞金25万USドル(約2800万円)が与えられた(賞金総額は40万USドル/約4400万円)。