ネイマールの食事、収入、車、家、親友...。その型破りな私生活 (3ページ目)

  • リカルド・セティオン●文 text by Ricardo Setyon 利根川晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 元世界チャンピオンの口から出たのはそんな感嘆の言葉だけだった。ジトはネイマールをサントスに導いただけでなく、その後6年間、少年の成長のために手を貸した。大きな恩義を受けたネイマールは、ジトが2015年に亡くなると、まるで子供のように、3日間、泣いて過ごしたという。

「ジトは僕のあこがれで、多くのことを教えてくれた。たぶん生涯、僕の目標であり続けるだろう」

◆憧れの人物
 自分の尊敬する人物のことを、ネイマールは恥ずかしがることなく語る。

「僕がリスペクトする人物はたくさんいる。ジトはピッチの中でも外でも、完璧な存在だった。もうひとりの人生の大きな先輩が、僕の親父だ。また、ジーコへの尊敬の念をどう表現していいかもわからない。偉大なサッカーのマエストロで、彼からは多くのことを学んだ。彼と会った後はいつもより自分が成長したような気がする。ピッチで動く時は、いつもジーコならどうするかということを頭に描きながらするんだ」

「僕はロビーニョのプレーを見て育った。彼のボールさばきのすべてを真似できるように、いやそれ以上にうまくできるようになりたいと思った。彼からは笑顔でプレーすることも学んだ」

 また、リオネル・メッシはネイマールにとって友人であるとともに、憧れの存在だ。彼とプレーしたバルセロナはネイマールにとって最高の学校でもあった。

 彼のアイドルはサッカーの世界にとどまらない。バスケットのレブロン・ジェームズ、ステフィン・カリーのプレーからも学ぶことは大いにあると思っている。サーフィンの世界チャンピオン、ガブリエル・メディナも兄弟のような存在だ。

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