2019.01.08

激戦が連続のCL。欧州サッカー通が注目するクラブについて徹底討論!

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蹴球最前線──ワールドフットボール観戦術── vol.53

 サッカーの試合実況で日本随一のキャリアを持つ倉敷保雄、サッカージャーナリスト、サッカー中継の解説者として長年フットボールシーンを取材し続ける中山淳、スペインでの取材経験を活かし、現地情報、試合分析に定評のある小澤一郎――。この企画では、経験豊富な達人3人が語り合います。今回はゲストに南米サッカーの達人、亘崇詞(岡山湯郷ベル監督)が参戦!

――前回に続き、南米サッカーに詳しい亘崇嗣さんをゲストに迎えて、今シーズンのチャンピオンズリーグのグループステージをレビューしていただきたいと思います。今回はグループEからHまでをお願いします。(前回の記事はこちら>)

倉敷 グループEは、バイエルン・ミュンヘン、アヤックス、ベンフィカ、そしてAEKアテネの4チームによる戦いでしたが、首位がバイエルン、2位がアヤックスとなりました。上位2チームだけが無敗。バイエルンとアヤックスの直接対決は1-1、3-3と、2試合ともドローでした。アヤックスは、よくぞ復活してくれましたね。

小澤 ここは、あらためて倉敷さんに”アヤックス愛”を含めて語っていただきたいと思います。

有望な若手が伸びてきているアヤックス

倉敷 アヤックスはチャンピオンズカップの時代には3連覇したこともある名門ですが、ユーロネクストアムステルダムに株式を上場して以来、多くの選手を手放さざるを得ない状況が長く続いていました。毎年のように主力を引き抜かれ、チームとしての安定した成長が見込めなかったのです。しかし2012年、OBのマルク・オーフェルマルスがスポーツディレクターに就任してからは徐々に復活してきました。まずまず堅実な経営で株価も高く評価され、選手をすぐに売ってしまうことに消極的になりました。まずその部分の変化が大きいですね。

 すばらしいユース組織を持ちながら徐々に時代の波に乗れなくなっていたのは、トレンドとなる戦術を柔軟に取り入れる優れた監督が見つけられなかったからです。現在の監督であるエリック・テン・ハフは、かつてペップ・グアルディオラがバイエルンを率いていた時代にセカンドチームを担当していて、ペップからたくさんのものを学び、それを巧みにアヤックスに持ち込んだことが成功につながっていると見ています。ペップはバルサ出身ですからアヤックスとは密接な関係にあります。たくさんのアイデアが見つかったのではないでしょうか。現在のアヤックスはヨーロッパの舞台で戦う術も身につけ、優秀な選手も多いので、日本でもファンが増えるといいなと思っています。

小澤 今シーズンからグループステージに出場した選手が冬のマーケットで他のクラブに移籍したとしても、決勝トーナメント以降は移籍先のクラブで出場可能という新しいレギュレーションが導入されました。これはアヤックスにとってマイナスなルール変更になっていると思いますが、いかがですか?