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アトレティコに大勝。「強いドルトムント」に
香川真司の居場所はあるか (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 前半はポゼッションでアトレティコを上回ったドルトムントだが、後半は逆転する。試合トータルではドルトムントの48パーセントに対しアトレティコが52パーセント。後半の立ち上がりから仕掛けたのはアトレティコだった。サウル・ニゲスがたて続けに惜しいシュートを放ち、そのうちの1本はポストの角に当たった。早い時間帯に1?1になっていたら、また展開も違ったのだろう。

 だが、得点を重ねていったのは若さと運動量のドルトムントだった。とくに左クロスからチャンスが多く生まれ、73分、アクラフ・ハキミのクロスをラファエル・ゲレイロが決めた。さらに83分には、ゲッツェの出した縦パスに追いついたハキミがラストパスをジェイドン・サンチョに送り3点目。4点目は89分。ゴール前で相手のミスからボールを奪ったゲレイロがそのままシュートした。

 先週末は香川真司とともに遠征メンバーに入らなかったゲレイロが、途中出場で2得点し、この試合のヒーローになった。

 ロイスは「今日は本当に苦しかった。全員が守備で奮闘し、冷静さを失わずにプレーした」と、試合を振り返っている。

 ブンデスリーガで首位を走り、CLでもこれで3連勝と、ドルトムントの好調ぶりが際立っている。しかも、アトレティコのような堅守を誇る相手に4得点したことは、大きな自信となったはずだ。リーグ戦は、4試合で7得点というパコ・アルカセルの爆発的な得点力に助けられてきたところがあったが、それだけではないことをあらためて証明した。

 前線だけではない。最終ラインもマヌエル・アカンジ、ダン・アクセル・ザガドゥのコンビだけでなく、アトレティコ戦にアカンジに代わって出場したアブドゥ・ディアロが高いレベルにあることを示した。こうした選手層の厚さも含めて、今季のドルトムントの強さは本物だ。

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