アトレティコに大勝。「強いドルトムント」に
香川真司の居場所はあるか

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 ともに2連勝で迎えたチャンピオンズリーグ(CL)グループAの首位争い。ドルトムント対アトレティコ・マドリードの一戦は、4-0でドルトムントが圧勝した。

 最近のリーグ戦での勢いを見れば、ドルトムントはかなりやれると思われていたが、UEFAスーパーカップでレアル・マドリードを下すなど、欧州の戦いに強いアトレティコは、そこまで簡単な相手ではない。だが、試合はドルトムントのワンサイドゲームとなった。

アトレティコ・マドリード相手に得点を重ね、喜ぶドルトムントのイレブンアトレティコ・マドリード相手に得点を重ね、喜ぶドルトムントのイレブン 序盤から様子を見合うのではなく、お互いにプレスに行き、奪ってはまた奪われるの繰り返しとなり、なかなかチャンスらしいチャンスのない、落ち着かない展開だった。そんななかで、徐々に主導権を握っていったのはドルトムントだった。

 大型FWのジエゴ・コスタとテクニカルなアントワーヌ・グリーズマンというおなじみのアトレティコの前線に対して、ドルトムントはマルコ・ロイスとマリオ・ゲッツェという生粋のFWではない攻撃的MFが最前線でプレーした。早くもエースストライカーとして定着したスペイン代表パコ・アルカセルが負傷でベンチ入りできなかったためだが、それが逆にどこからでもゴールを狙えるフレキシビリティにつながった。

 ドルトムントが先制したのは38分、アクセル・ヴィツェルのミドルシュートだった。相手DFに当たったことでGKの逆をついたラッキーなゴールだったが、ドルトムントがどこからでも得点を狙えるチームであることを示していた。

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