2018.10.21

肩の荷が下りた長谷部誠の
充実ぶりに思う「日本代表のこれから」

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 日本代表から引退することを表明してからの長谷部誠(フランクフルト)は、どこか肩の荷が下りたような、リラックスしたムードを漂わせている。今シーズンを迎えるにあたっては、当初、「W杯後は闘志が湧かず苦労した」などという話もしていた。そのキャリアにおいて、大きな区切りをつけたということなのだろう。

フォルトゥナ・デュッセルドルフ戦にフル出場、大勝に貢献した長谷部誠 ロシアW杯後、2回目となるインターナショナルマッチウィーク、長谷部は日本代表の試合を見なかったという。

「いや、こっち(ドイツ)にいたので、見られなかったですけどね。でも、もう若い選手たちがみんな頑張ってくれているので、自分が退くタイミングが正しかったと思わせてくれる。そういう後輩たちには感謝したいですね」

 文字面だけを見ると硬い言い方に感じられるかもしれないが、そういうわけでもない。半笑いで「退くタイミングが正しかった」などと言うあたりは、きっと笑いを取ろうとしているのだ。代表の主将をしていたころに発していたピリピリ感からは考えられない穏やかさだ。

 とはいえ、つい数カ月前まで主将を務めていたチームの戦いを見ないでもいられるものなのだろうか。確かにドイツで日本戦のテレビ中継はないが、その気になれば視聴する方法はないわけではない。

「まあ、ちょうど練習もしていたので。できるだけ見たいなとは思いますけどね」

 関心がないわけではなく、見られないだけ。そんなニュアンスでまとめて取材を終えた。今は自由な時間を楽しむことも大事な時期なのだろう。