2018.10.05

ロナウドが抜けたレアル・マドリーが不調…最大の不安材料は何か

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蹴球最前線──ワールドフットボール観戦術── vol.39

 サッカーの試合実況で日本随一のキャリアを持つ倉敷保雄、サッカージャーナリスト、サッカー中継の解説者として長年フットボールシーンを取材し続ける中山淳、スペインでの取材経験を活かし、現地情報、試合分析に定評のある小澤一郎――。この企画では、経験豊富なサッカー通の達人3人が語り合います。

 今回のテーマは、開幕したチャンピオンズリーグ(CL)。3連覇中の王者レアル・マドリーは、ロナウドがユベントスに移籍して、監督が交代。新体制で新たなシーズンを迎えたが、ここまで順調とは言い難い状況にある。その要因はどこにあるのか。連載一覧はこちら>>

ジダン監督とロナウドが抜けた今季のレアル・マドリー

――今シーズンもチャンピオンズリーグが開幕しました。そこで今回は、お三方に今シーズンを展望するうえで、優勝候補と目されているチームについて分析していただきたいと思います。まずは現在3連覇中のレアル・マドリーからお願いします。

中山 今シーズンのレアル・マドリーを見る時には、昨シーズンとの相違点にポイントを置いて見ていくと楽しめると思っています。まず昨シーズンと何が変わったかというと、監督がジネディーヌ・ジダンからフレン・ロペテギに変わりました。

 それと、エースストライカーのクリスティアーノ・ロナウドがユベントスに移籍しました。それ以外は基本フォーメーションもプレーモデルもあまり変わっていないという印象です。強いて言えば、イスコに与えられる自由度がジダン時代のほうが若干高く、ロペテギの下ではある程度スタートポジションを守ってプレーする時間が増えたという印象を受ける程度でしょうか。

 ただ、監督とチームのエースがいなくなったわけですから、これはものすごく大きな変化なわけです。にもかかわらず、そこまで大きな変化を感じさせていないという背景には、継続性というキーワードがあると思います。これは、第1節のローマ戦が終わった後のルカ・モドリッチのコメントからもわかるのですが、彼は「カゼミーロとトニ・クロースとは3年以上も一緒にプレーしているし、目をつむっていてもどんな動きをするのかがわかる」という風に言っているんです。

 このコメントこそが、現在のマドリーの強さを表わしているのではないでしょうか。実際、ローマ戦のスタメンはロナウドがいない時の昨シーズンまでのメンバーで構成されていましたし、新戦力も現時点では控えメンバーに収まっています。

 ただその一方で、長いシーズンを戦ううえで気になるのは、ジダンは完全ローテーション制を敷いていましたが、ロペテギはそこまで大胆に選手をローテーションしていないという点です。批判を浴びながらもローテーションを崩さなかったことが前人未踏の3連覇につながったとすれば、ロペテギのような選手起用方法でシーズン終盤戦まで選手をフレッシュに保てるのかどうか。この点にも着目しながら、今シーズンのマドリーを見ていきたいと思っています。