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ブラジル記者が「W杯3大スター」を
採点。あの選手の男気に惚れた! (3ページ目)

  • リカルド・セティオン●文 text by Ricardo Setyon  利根川晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 一方、ネイマールの場合はC・ロナウド、メッシとは若干、異なるシチュエーションに置かれている。彼もかつてはチームを率いる存在であったが、今は違う。依然としてブラジルのスターではあるが、もうリーダーではない。天才的なひらめきをチームに与えるだけの存在だ。

 若い彼にはリーダーのポストは重荷でしかなかった。チッチは監督に就任してすぐにそのことに気がつき、ネイマールに自由に、自分の好きなようにプレーをさせることにした。

 ただ、スイス戦でのネイマールの出来は決してよくなかった。チーム内で最低の出来だったと、ブラジルのメディアも口をそろえて言っている。チームメイトのためにスペースを切り開くという仕事を、ネイマールはこなせなかったからだ。おかげでフィリペ・コウチーニョはしばしばトップで孤立していた。

 ただし、ネイマールが今大会の試合の中で一番多くファウルを受けた選手だったことも忘れてはならない。つまり、それだけよく動いていたということだ。だから私が彼につけるのは50点。C・ロナウドより活躍していないが、少なくともメッシよりは何かをやろうとしていた。

 ネイマールはケガから復帰したばかりだ。大会前のオーストリア戦で数分プレーしたものの、スイス戦は4カ月ぶりのフル出場だった。これからコンディションを上げていく可能性は大いにある。何より彼にはC・ロナウドやメッシのような重圧はない。ブラジルはネイマールなしでも十分にやっていける。調子が悪ければメンバーから外れ、調子がよければプレーすればいい。その気楽さが、ネイマールにとって大いなる助けとなるかもしれない。

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