検索

優勝候補ブラジル、ドイツの落とし穴を、
W杯の達人3名に聞いてみた (7ページ目)

倉敷 ベルギーはどうですか。

小澤 ベルギーの監督はスペイン人のロベルト・マルティネスなので、少し辛口なコメントを言わせてもらうと、戦術的にはいまひとつといった評価になります。彼はスペイン国内で結果を出してないなかで、いきなりプレミアリーグに行ったことも影響しているのかもしれませんが、チームをオーガナイズできていない印象があります。

 たとえばケビン・デ・ブルイネがシティでプレーする時と代表でプレーする時を比べると、あまりにもパフォーマンスが違っている印象があって、その辺りが不安材料になっています。

 それと、MFラジャ・ナインゴランをメンバーから外したことも気になりますね。普通に考えれば絶対に必要な選手だと思いますが、我々が知りえないロッカールームでの振る舞いなどの理由もあったのかもしれないとはいえ、彼の不在はマイナス材料といえるでしょう。

中山 確かにナインゴランのようなファイターは、W杯のような舞台では絶対に必要な選手ですよね。ただ、彼がいないとしても、このチームにはタレントが溢れているのも事実です。逆に、タレントが豊富すぎて、監督がそれを持て余している印象は否めません。

 このチームのキーマンは、結局はエデン・アザールだと思っていて、彼が輝けるか輝けないかが、チームの成績を決めるのではないでしょうか。実力的には、ベスト4に入ってもおかしくないと思います。

倉敷 最後に移動距離をチェックしてみると、モスクワ拠点のベルギーが5803キロ、サランスク拠点のパナマは3843キロ、モスクワをキャンプ地とするチュニジアはわずか3241キロ、そしてサンクトペテルブルクでキャンプを張るイングランドは、チュニジアの2倍以上にあたる7561キロの移動を強いられます。

 日本がグループリーグを突破すれば、このグループの上位2チームのどちらかと対戦します。気になるお隣さん、といったグループですね。

◆パラグアイに快勝の「入れ替え西野ジャパン」はW杯本番でも通用するか>>

◆スペインの知将が西野ジャパンをほめる。どこに「かすかな光」が見えたのか>>

連載記事一覧はこちら>>

7 / 7

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る